恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

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茶倉譲二 続編スパエン~その3

2016-02-11 07:45:28 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編スパエン~その3

〈譲二〉

人力車に乗り込む時も、百花ちゃんははしゃいでいる。


(大丈夫かな…)


心配になって、百花ちゃんの手を取り支える。


譲二「大丈夫?意外と高いから気をつけて」

百花「わっ…」


百花ちゃんはぐらっとバランスを崩したものの、なんとか倒れ込むようにイスに座った。

俺が乗り込むと車夫が声をかけ人力車を引き始めた。


☆☆☆☆☆

車夫が観光コースの案内をしてくれている。

そっと百花ちゃんの様子を伺う。

ちょっと窮屈そうに身を硬くしている。


(俺と密着してるから緊張してるのかな?)

(そういうところも百花ちゃんらしくて可愛いけど…)


譲二「百花ちゃん」


名前を呼んで、肩を抱き寄せた。


百花「あ、あの…」

譲二「バランス保つの大変でしょ?」

譲二「寄りかかってていいよ」

百花「はい…」


百花ちゃんは安心したように俺に身を預けた。

その瞬間、百花ちゃんのコロンの甘い香りがふわっと広がる。

ハハ、本当は俺がこうして百花ちゃんにくっついていたいだけなんだけど。


その4へつづく


茶倉譲二 続編スパエン~その2

2016-02-10 08:11:33 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編スパエン~その2

〈譲二〉

週末。

百花ちゃんは初めての京都にいつもよりテンションが上がって、しゃべり通しだ。

そんな百花ちゃんを見てるだけでも楽しい。

だけど、ハイになった百花ちゃんは「舞妓さん、綺麗!」と言いながらふらふらとついて行く。


俺は慌てて百花ちゃんを追いかけて、その小さな手をしっかりとつないだ。


譲二「待って、百花ちゃん。置いてかれちゃうと、困るな」


百花ちゃんは振り返ると、我に返ったように「旅行がうれしくてはしゃいでしまって」と可愛いらしく謝る。

申し訳なさそうな彼女に「俺も同じだから」と言って安心させた。


うん。

もしかしたら、俺、今回の旅行は百花ちゃん以上に楽しみにしてるかもな。


そう伝えると百花ちゃんは「譲二さんも?」と不思議そうに聞く。

小首を傾げたその姿も可愛いらしい。

ああ、俺、もうでれでれだなぁ。

やっぱり思い切って京都に誘って良かった。

☆☆☆☆☆


大通りを歩いていると、お客さんを乗せた人力車とすれ違った。

百花ちゃんはその人力車のことも物珍しそうに目で追っていく。


(せっかくだから、人力車に乗ろうって誘ってみようか?)


譲二「人力車に乗って京都を観光するのもいいね」

百花「そんなことできるんですか?」


目を輝かせて尋ねてくる。


譲二「あの引っ張っている人、車夫っていうんだけどね。名所のガイドもしてくれるんだよ」


俺の言葉にふんふんと頷いている。

その度におくれ毛が柔らかな頬を撫でる。

いつまでもその姿を見つめていたいところだけど…。


譲二「せっかくだから、行ってみようか」


百花ちゃんは「はい!」と嬉しそうに返事した。


その3へつづく


茶倉譲二 続編スパエン~その1

2016-02-09 08:39:36 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


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茶倉譲二 続編スパエン~その1

〈譲二〉

クロフネが閉店した翌日。


身体は疲れているはずなのに、頭は冴えていて、まだ暗いうちに目が覚めてしまった。

布団の中で目を覚ましていてもしょうがないから、思い切って起きることにした。

まだ5時だが、朝食の準備を始める。

そうだ。百花ちゃんの弁当も作ってしまおう。


料理をしながら考える。

百花ちゃんとはこれから離ればなれになるけど、その前に何か思い出を作っておきたい。

デート?

いや、できれば旅行がいい。

それも日帰りじゃなく、せめて一泊くらいしたい。

そして…できることなら…。


いやいや、それはまだ早いかもしれない。

☆☆☆☆☆

あまり眠れなかったのか、百花ちゃんもいつもより早く朝食に下りてきた。

いつもより豪華な朝食とお弁当に、百花ちゃんはとても喜んでくれた。

なんでも、俺の弁当は、みんなに羨ましがられるそうだ。


朝食の合間に、思い切って旅行のことを切り出してみた。


譲二「ところで百花ちゃん、今週の土日って、何か予定ある?」

百花「いえ、何も…」

譲二「それじゃ、一緒に京都行かない?」

百花「京都…ですか?」

譲二「景色もいいし、情緒もあるし」


下心があるわけじゃないことを示したくて、ちょっと言い訳がましく言葉を連ねてしまう。


譲二「何度か行ったことあるんだけど」

譲二「ずっと百花ちゃんと行きたいと思ってて」


百花ちゃんは嬉しそうに、自分も行ってみたい、と言ってくれた。


良かった。

早速、切符と旅館の手配をしよう。


その2へつづく


雪遊び~譲二の場合~その11

2016-01-31 07:38:14 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉恋番外編の雪遊びを読み返して、譲二さんだけに子供の頃の思い出話が無いのが寂しかった。

なので、思い出話+彼目線も書いてみました。

恋カフェにショートの彼目線はあるけどね、もう少し長くってことで。

 


子供時代、他のみんなのは10年前で小学生時代なんだけど、譲二ルートでは譲二さんが中学生ってことで13~15歳くらいの話になる。

ということはヒロインは幼稚園児で12~14年前のことと思われる。

微妙にずれてしまうんだよね。

だから「雪遊び」は10年前の大雪の日ってことで、この思い出では高校生の譲二さんに活躍してもらいます。

だから失恋からも少し立ち直ってるのかな?

☆☆☆☆☆
雪遊び~譲二の場合~その11

 

お粥のお椀を取りに行くと、百花ちゃんは既に眠っていた。


譲二「残さず食べれたみたいだな…」


そんなにたくさんはよそってなかったけど…食欲が出たのはいい傾向だ。

ぐっすり眠っている百花ちゃんの部屋のドアをそっと閉めた。

明日には熱も下がっているだろう。



食器を片付けながら、10年前の雪の日のことを思い浮かべてみる。


百花ちゃんにせがまれて、特別大きな雪だるまを作ったっけ。


百花「じーじ!すごいね!」

譲二「大したことね~よ」

百花「ほら、百花もちっちゃなの作ったよ」

譲二「頑張ったな、ちび、って何してんだよ?」


百花ちゃんはその雪だるまを一生懸命動かそうとしている。


百花「ねぇ、じーじの雪だるまの横に持って行くの!手伝って!」


俺はやれやれと思いながら、雪だるまを運ぶ。

俺が作った雪だるまの足元に百花ちゃんの雪だるまを並べた。


百花「じーじと百花みたいだね」


確かに…このでこぼこ感は俺たちみたいだ。

マフラーがずり落ちかけてたので、もうひと巻き百花ちゃんの首に巻いた。


譲二「そろそろ夕方になって来たから帰ろう?」

百花「えー!」

譲二「お前んちまで送ってやるから」

百花「うん!」


百花ちゃんは顔いっぱいに笑顔を浮かべて俺を見上げた……。


俺の記憶はそこで途切れている。




保護者か…。

いつまで自分の気持ちを誤魔化し続けることができるだろう?

窓の外を見ると、またちらちらと粉雪が舞っていた。

 

雪遊び~譲二の場合 おわり