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クリスマスの魔法~その3
〈百花〉
譲二「百花ちゃん。本当にごめんね…」
百花「マスター。そんなに謝らないでください。そんなに気にしてませんから」
譲二「それでも、約束は百花ちゃんとの方が先立ったのに…」
百花「24日はダメでも25日のみんなでのパーティがありますから」
24日にクロフネを貸し切りにしたパーティの予約が入ったのだった。
譲二「本当にごめん。先代マスターの頃から贔屓にしてくれてるお客さんだから、どうしても断れなくて…」
百花「私はそんなに気にしてませんから…」
マスターを慰めたくて言ったものの、実はとてもがっかりしていた。
百花「それより、そんな大人数のパーティだったら私も手伝った方がよくありませんか?」
マスターは少し困ったように微笑んだ。
譲二「ありがとう…。だけどね…。百花ちゃんの気持ちだけ受け取っとくよ…」
百花「でも、マスター一人じゃ大変でしょう?」
譲二「それがね…。前にもその人達で貸し切りのパーティをやったことがあるんだけど、持ち込みでお酒も入るし、女の子が給仕なんかしてたら馴れ馴れしくされて、百花ちゃんが嫌な思いをすると思うんだよね」
百花「私は大丈夫ですよ」
(マスターがいてくれるんだし…)
だけど、マスターはキッパリと言った。
譲二「いや。大切な女の子をあの中には入れられないから」
え? 今、マスターは私のことを「大切な」って言ってくれた?
譲二「だから、申し訳ないけど、その日は食事も外で食べてきてもらえるかな? それで勝手口の鍵を開けておくからそっちから入って二階にあがってね」
百花「はい」
そう答えるしかなかった。
その4へつづく