栃の実

多分…これ！！

今から何年前のことだったかなぁ…。
こんな私でも２０代のときプログラマーをしていたことがある。

派遣されて色んな企業のプログラミングをした。得意分野は『顧客管理システム』

偉そうだな。顧客を管理だなんて。
つまりはお客様の情報をデータとして登録して、注文履歴を残したりＤＭを発送するためのラベルを出力したり、５０音順や最新注文順や登録順に並び替えたりするプログラムを作成していたわけで。
その頃の派遣先のお姉さんが日光のお土産に買ってきて配ってくれたお菓子。

サクサクのバターたっぷりのクッキー生地の上にナッツ類が乗っかっててキャラメルみたいなドローッとしたねばねばでコーティングしてある。

『フロランタン』という種類のお菓子だと知ったのは何年も経ってから。

このフロランタンに生まれて初めて出遭った私は一口惚れしてしまった。

それからは「日光に行く」と聞くと
誰にでも『栃の実』買って来て～～～と懇願し続けた。


でも…どこにもなかった

で

今夏、日光に行くことになった私の目的は…言わずもがな
東照宮で見ザル言わザル聞かザルを見ること
眠り猫を見ること
家康のお墓を見ること
中禅寺湖に行くこと
鬼怒川のせせらぎで涼むこと
温泉でのんびりすること
を差し置いて、
『栃の実』を探すこと
が堂々１位を占めた。

執念は同行した者をも動かし、とうとう…

見つけた！！

あれからいろんなフロランタンを食べた。
私にとっての「元祖フロランタン」は記憶より随分とあっさり味だったけどこの感動はひと仕事を成し終えた棟梁の気分だ。（意味不明）

執念深さはオタクの必須搭載能力でもある。

ＦＭで夜中にやっていた『ジェットストリーム』という番組でかかっていた曲も当時は「アメイジンググレイス」だとわからず執念で探し求め、曲名を探し当て、数あるアメイジンググレイスの中から、中古レコード店で買ったＬＰで見つけノーマンチャンドラーオーケストラのそれだとわかったときにも震えるくらい嬉しかった。

岩をも砕くのだ。

さぁて、次は何を探そう