月曜日の朝はいつもそう。
近くにあった温かな身体を抱き寄せる。
起こさないようにそっと。
そして、職場の小さな生命たちのことを考える。
オペしたトイプードル、保護された仔猫、預かり中のミニチュアダックス……。
みんな変わりはないだろうか。
ターミナルのあのコはまだ頑張っているかな。
日曜出勤の日もあるけれど、俺は月1回程度で。
一日休みを挟むと、意識してスイッチをONにしなければならない。
ミスは許されない生命に関わる仕事。
強く優しく、何があろうと冷静で、熱のある心を持ち続けて。
また一週間が始まる……。
すぐそばの髪に鼻を埋める。
思い切り吸うとコーヒーの甘い匂いがするようなしないような……。
俺の身体はどうかな、不快な匂いはしないだろうか?職場の匂いは?もちろん、シャワーはいつも念入りに浴びているけれど。
測ったように胸の中にすっぽりと収まる身体。
月曜日の朝、俺がこうしてチャージしていることをコイツは知っているのだろうか?
「ん……?」
目を閉じたままもぞもぞと動く腕に、俺は抱きしめ返される。
そして、首元に柔らかい唇を感じながら、アラームまでの5分を待っている。