これも先月の連休に見たドラマです。
そう。お彼岸だから『とな墓』見よう!と。(実際の清明節は4月5日ごろらしいです)
※ネタバレしていますので、未見の方はご注意を。
前々からSingtoさんの歌うこのドラマのテーマ曲が好きで、MVをよく見ていました。
キスシーンはあるけれど、BLとしては軽めなのかな〜と勝手に思っていました。
が、しかし……(後述します)
さて、幽霊Met役のSingtoさん。
上手ですね〜。Metの中の孤独や愛を、春の光のようなやわらかさで演じています。重すぎず軽すぎず、絶妙です。
Thun役のOhmくんは、私はこの作品で初めて知った俳優さんでしたが、当時まだ十代であるにも関わらず、先輩Singtoさんと堂々渡り合っていますね。目がキラキラしていて可愛い。
このドラマのストーリーはここでは詳しく書きませんが、いわばBLファンタジーだと思って、私は見ていました。中盤までね。
BLにも色んなジャンルがあることを知ってはいたので、幽霊とのラブストーリーなんて、私のBLスキルも上がったんじゃない?……な〜んて思っていました。
変幻自在な変化球もどんと来いじゃー
が、しかし……。
後半、セクシャリティに関する重ーいド直球が投げ込まれるんですよ。
Thunが女性に恋愛感情を持てないことを、お母さんに話すシーン。
号泣です……。😭
こういうシーンって、私が今まで見たタイのBLドラマの中には、ありませんでした。自分のセクシャリティに確信が持てない若い人のためにも、あるいはそんな友だちがいる(かもしれない)人のためにも、そして、思春期の子どもを持つ親御さんのためにも、重要なシーンだったと思います。
いわゆるBLの文法だと、そういう葛藤とか戸惑いとかは初めから描かないのがお約束みたいな感じですが、この作品は違いましたね。
タイのドラマの底力を感じました。
多くの人に見て欲しい作品です。
もちろん雨の中、Thunが見えなくなったMetを探して呼ぶところでも号泣……。
ラストの墓地での別れでも号泣……。
と、思いきや!!
あれ?
こんな感じで終わるの?
『セミオトコ』的な?(最終回しか見てないけど)
私は勝手に、約20年後、弁護士になったThunのもとへ、転生したMetが司法修習生としてやって来るラストを予想してました。😁
年齢差はあるけど、ラブストーリーとして成り立つよね?
まあ、でもハッピーエンドで終わるのがタイのBL。そんなお約束があるから、私は安心して見ていられるわけで。
『彼は清明節に僕の隣のお墓参りにやってきた』(2019年)
名作だと思います。