甲南一期会(こうなん いちごかい)












一期会(いちごかい)の皆様の情報などを載せて会員様の親睦を図ります

一期会『謡曲同好会』の紹介 その1

2015-03-05 09:43:51 | 一期会会員の動向
始まりの予感

星丘君の 苦い思い出から



                山村和敬(旧姓 星丘)

 「謡曲というマイナーな古典芸能の集いが、

それも50年前には想像すらできなかったメンバー構成で、

どのようにして始まったのか? 



人の縁の不思議さを感じつつ、少しお話させて頂きます。

 小学校3年生のある日、我が家に初めて録音機なるものがやってきました。

戯れに兄弟で歌を吹き込んでみたときのことでした。

「春の小川」を歌った私は、それを再生してみたとき耳を疑いました。 

『これはいったい誰や! ヘッタナ歌やなあ! 僕はこんな変な声はしてへんはずや!』
 

どうか間違いであってほしい・・・・ 機械が壊れていたのでは・・・ という願いもむなしく、

自分の音痴さを認めざるを得ないことになり、心は完全に打ちのめされてしまいました。 

『できるだけ歌から離れて生きてゆこう。』漠然とではありましたが、

これが自分で自分に課した初めての人生訓でありました。

中2か中3のとき、音楽の時間に一人ずつ順番に歌わされたことがありました。 

私は、信念を貫こうと声をほとんど出さないで、口だけ動かしました。 

「もっと大きな声で!」本儀先生の声が聞こえましたが、

私は声を出しません。

 そのとき、近くに座っていたT君が、小さな声ながらはっきり聞こえるきれいな声で、何と私の代わりに歌ってくれているではありませんか。


 先生は気づいていたか否かは分かりませんが、私は最後まで“口パク”で無事にやり過ごすことができました。

美声の持ち主T君ご本人は覚えていないかもしれませんが、私は未だに感謝の気持ちを忘れていません。

大学卒業を目前に控えたときです。 

謡曲を教えることを生業にしていた父親に「僕も謡をちょっとやってみようと思う。」と、これまで近づこうとしなかった謡曲に自ら入門することにしました。 

若干、親孝行の気持ちもあったと思います。

稽古をつけてもらううち感じるところがありました。

謡曲には、幸いなことにいろいろな記号はあるものの五線譜はありません。 

たとえ間違っても、音痴には聞こえないのです。

 おまけに、「美声に名人なし」などという真偽のほどは判りませんが、うれしい格言もあります。

『もしかして僕に向いている??』

こんな思いから 謡曲へのめりこんで行ったのです

決して 血筋だったとかはすこしは合ったのでしょうが

今まで避けていた物へひきつけられた不思議を感じていました


次回


一期会『謡曲同好会』発足秘話へ続く

それとも

村上君の作った

6月13日(土曜日)高校卒業50年の記念一期会

応援ソングの披露が先になるか


今村上君が一生懸命生みの苦しみを乗り越えて

自演自作 こうご期待!!


どっちが先になっても楽しみ!!



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1 コメント

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待ち時間にふと見たら (菅生)
2015-03-08 14:31:52
時間まで、あと数分。
待ってる間に、チョット、パソコン開いてみたところ、「星丘クン」の面白い文章が。
彼、文章、上手やねェ。  面白く拝見しました。

2-3年前でしたか? 同級生に誘っていただいて、数人と共に、私、一度だけ「能・狂言」を見せて頂く機会がありましたが、
星丘氏は、「お顔の上品さ」といい、流石のお育ちですね。

村上氏の曲も、いずれ楽しみに。

じゃあ、時間になりましたので、これにて失礼。
ありがとうございました。
菅尾
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