主な内容は、「機構改革について」と「市長及び教育長の給与月額について」。
○機構改革について
今回示された機構改革は、前市長時代に作られた素案に、福原市長が味付けをしたという内容。
以前から行政改革には必要であると私自身も求めていたことでもある。
教育・医療・経済を重点に「市民から見てわかりやすい」「職員が力を発揮しやすい」組織作りを目指したという説明があった。
内容としては、ほとんどの課で係をなくし、これまで子育て支援グループや健康増進グループで試行されていたフラットな組織体制を作ったという点で大きな変化となる。
係をなくすことで、課内で横の連携を取りながら効率的に業務を進めて行くことが求められることとなる。今後職員数がますます少なくなる中で、必然的にそうした仕事の仕方は求められる。
あとは、部課長のマネジメント能力が大いに問われることとなるが、その点では結局は経営者としての市長のリーダーシップも問われることになる。
いずれにしても、フラット化で起こる問題の可能性も十分に認識した上でより良い組織にしていって頂きたい。ちなみに、フラット化で起こりうる問題は次のような点が挙げられる。
こうした点を踏まえたマネジメントを今後、部課長には求めていきたい。
①所管の不明確化
ある仕事をどこが所管しているのか分かりにくくなる。
②職員間の連携
1つの業務を2~3人で担当するチーム制など、フラット化の利点を生かしながら内部の連携体制をつくる必要がある。
③職員への業務の集中
有能な職員に業務が集中する一方、職員の負担感が増加しがちとなる。
課長が中心となって、課内の業務の進捗状況を常に共有し、職員と相談しながら業務の再配分を行う必要が出てくる。
④チームリーダーの係長化
課長がリーダーのみに指示し、報告を求めるなど、チームリーダーが係化する可能性がある。
今回の機構改革の主な内容は次の通り。
【機構改革の主な内容】
・経営企画部の設置
市長直轄の企画立案部署。政策企画課と地域振興課
・総務部
市民課の名称を市民サービス課に変更
・福祉環境部
子育て支援グループ、健康増進グループをそれぞれ子育て支援課、健康増進課に変更。
健康増進課内に地域医療対策室を設置。
・産業経済部
商工観光部、農林水産部をそれぞれ産業振興課、農林水産課とし、集客に特化した文化交流課を設置。文化交流課内にはグラントワ支援室、マラソン全国大会推進室、空港対策室の3室を設置。
・建設部
都市整備課の名称を都市デザイン課に変更。
・教育委員会
学校教育に特化した学校教育課を設置。市民学習センターは市民学習課に変更。
・総合支所
美都、匹見の総合支所内の係は全て廃止。
⇒見直しの結果、11部43課108係 が 10部39課18室42係に再編
○市長及び教育長の給与月額について
当分の間の30%減額により、579,600円としていた市長の給料月額について、減額期間を来年3月末までとする条例改正と、現行10%カットにより546,750円となっている教育長の給料月額を同じく来年3月末まで、25%カットの455,630円とする条例改正についての提案があった。
今回は減額の期限を示し、財政改革プランと定員適正化計画について平成21年度中に策定していく中で、その後の市長と教育長の給料の減額率については更に検討していくという説明。
9月定例会で市長給料の30%カットを専決処分で行ったことについては、法律に抵触する恐れがあるとされながら、本来議会の議決事項である条例改正を専決処分で行ったことに対して一議員として同意しなかったが、今回は議会に議案として上程され、三浦教育長も快く同意した上での議案であったことから賛成の立場をとった。
結果としては、事前に報酬審議会を開催すべきとの意見や、市長には使途も柔軟な市長交際費があるが教育長には無いという点などから、新任である教育長の給料までこれほどカットすべきではないという意見も多く、この議案は否決となった。
ただ、これだけ益田市の民間企業の状況等も悪くなっている中で、最近開催されていない報酬審議会については、しっかりと開催し、現状の特別職の給料月額そのものがどうなのか、議員報酬のあり方も含めて、公平な場で議論されるべきであり、今後、市長には報酬審議会を開催するよう求めていきたい。
いずれにしても、以前に島根県が策定した経済構造分析を見ても、市民の所得の公的依存度が53%という状況である中で、数値が良くなることだけを目指した財政健全化を進めるだけでは明るい未来は描けない。
公的依存度が高い益田市経済であるからこそ難しい財政運営。
先日の総務委員会調査会でも要望したが、今は雇用対策となる事業を早急に打ち出すことに全力を注いでもらいたい。
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