次の世代のために 今できることを

喜んで頂けていたことが分かったことが何より嬉しかった

益田の医療を守る市民の会主催による第3回目となる「ふれあいミーティング~感謝の気持ちを伝えたい~」に参加。
2年前、日赤の産婦人科が分娩制限をしなければならない最も危機的な状況となった時に、常勤医1名体制の中で益田圏域の産科を支えた日赤の木島先生が3月で日赤をお辞めになりました。
現在は益田地域医療センター医師会病院で今月から開設された婦人科外来で新たな形で再び益田圏域の医療を担って頂いています。

今回、医療を守る市民の会に、その当時に分娩をして、先生が休み無くギリギリの状態で奮闘しておられた姿を見ておられたお母さん方から、是非感謝の気持ちを伝えたいとのお話しがあったことから、市民の会主催でふれあいミーティングを開催することとなりました。


当時を振り返りながら、お産の時にどれだけ先生の存在がありがたかったかを語られるお母さんの言葉や、「お産は身近なところでできなければならない。」「益田圏域のお産の火を消してはならない。」という使命感だけで頑張っておられたことが伝わってくる先生のお話しに思わず胸が熱くなりました。
木島先生も「喜んで頂けていたことが分かったことが何より嬉しかった」と、ギリギリの状態の時には自分自身が、喜んで頂けていたことすら気付けない、声も掛けづらい状態だったんだろうなあとおっしゃっていました。


身近な場所で子どもが産めるという当たり前を作るために、なぜかいくつもハードルがあり、国、県、市、住民、医療現場、それぞれでなければできないこと、やらなければならないことがあります。

目の前の医師確保という課題に対しては引き続いて県と市と市民の会とでスクラムを組みながら毎月の役員会で今できること、今しなければならないことを模索しつつ、同時にそうした声を国に届けることも一緒になってやっていかなければなりません。

3月以降、常勤医2名に島大医学部からの非常勤医1名の応援という体制となっている日赤病院の産婦人科ですが、7月には常勤医1名が赴任されることが決まっているようなお話しも聞いています。

益田地域医療センター医師会病院に婦人科外来(火曜日以外)がこの5月から開設されたことで、これまでは若い妊婦さんが多く、他の婦人病で悩んでいる方は日赤には行きにくいイメージもあったようですが、医師会病院に婦人科外来ができたことで益田圏域の婦人検診の機能は充実することになりそうです。


木島先生とのお話の中で周知が必要だと言われていた「妊娠と風疹について」のお話。
今年の全国の風疹患者数は5月までで累計5000人を超えていて、過去5年で最多だった昨年1年間の倍以上となっています。
幸い益田圏域では1月以降で2名程度に留まっていますが、ゴールデンウイークを越えて流行するんではないかと警戒をしているそうです。
国立感染症研究所の発表している5月1日のグラフを見るとその罹患率の異常さが伺えます。




妊娠した女性(とくに妊娠20週頃まで)が風しんにかかると、耳が聞こえにくくなる、心臓に奇形が生じる、目が見えにくくなる、精神や身体の発達に遅れが生じるなどの障がい(先天性風しん症候群)を持った赤ちゃんが生まれる可能性があるそうです。(特に妊娠4~6週で感染した場合には100%の発症率)

全風しん患者の約70%が男性。男性患者 の約80%は20~40代、女性患者の約75%も10代後半~30代ということを見ても、これだけ風疹が流行していると、妊婦さんだけでなく社会全体で風疹予防に対応していかなければならないとのお話でした。

妊婦さんが身近にいるかいないかに関わらず、誰もが考えていかなければならないことです。

厚生労働省風疹予防啓発ポスター(PDF) 
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