仏像彫刻と共に歩む侊慶の記録

仏師 紺野 侊慶の記録

薬師寺展

2008年04月17日 | 仏像を訪ねて
先日、東京国立博物館にて薬師寺展を見て参りました。

一番印象的だった仏像はやはり日光菩薩立像と月光菩薩立像です。

何年も前に薬師寺にてこの仏様を見ましたが全然印象が違い、とても大きく感じられ、これほどの完成度の高い仏像だったとは思いもしませんでした。

360°ぐるりと間近で見ることが出来、あまりにもの迫力に感情を抑えきれませんでした。

腰のひねり、手の柔らかさ、腕の流れ、足の開き具合、顔だち、どれをとっても仏師としても、とても勉強になる素晴らしいお姿をしていました。

機械の無い時代にどの様に作ったのか不思議でなりません。

1つ残念なことは天衣(一本の布をまとい腕から垂下がっている布の事)が無くなっていることでした。

きっと天衣があればその美しさはさらに増し、柔らかさが出たのではないかと思いました。

ここまで大きな仏像は仏師として一度は彫ってみたいものです。

鑿を持ちたくてウズウズしました。


それともう一つ本館にも日本の究極の美が見切れないほど展示してあります。
お立ち寄りの際は是非そちらもご覧になってみてください。

とても充実した一日でした。

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