そこで、いつも遊びにきてくれるすぐ近くのAKちゃんちにひとつお願いすることにした。
近くといっても角を曲がるので子供の姿は見えなくなる。
ちょっとどきどきした様子のこいちゃんといっくんは手に手を取り、アサリが斜めになっていないか確認しながら、歩き出し小さくなっていく。
車が来たので、どうするか見ていると、いっくんはしゃがみこみ、こいちゃんは壁にへばりつきそうになりながら回避していた。 そこまでされれば轢かれようがないだろう。
すぐに後からAKちゃんママが「ありがとう~」と顔を出した。
お使い成功のようである。
子供達は近距離ながらも達成感で、いい顔で笑った。
こんなときは二人とも必死なので喧嘩もしないのである。
裏のおじさんと、向かいのおじさんから大根の間引き菜となすびを頂いた。 見返りを期待していたわけではないが、伴侶が朝暗いうちから一生懸命掘ったアサリを「おいしい」と食べてくれたことがとても嬉しかった。 きっと伴侶も喜ぶことだろう。