嵐は去った

とうとうみんなとお別れの日。

こいちゃんの友達を駅に送っておよそ一時間後、空港にこいちゃんを送る時間となった。

こいちゃんは大学に戻る前に北海道で別の学生と落ち合う事になっている。

こいちゃんと楽しく過ごし、あわただしく過ぎたお友達のにぎやかな日々…。
ご飯づくりが沢山になるのは確かに大変だったが、やはり「美味しい、美味しい！」と大喜びで食べてくれるこいちゃんがいるのは嬉しかった。
その点いっくんはリアクションがあまりない上に「焼き加減が～」などと注文をつけたりするので少々面倒くさい。
「自分で作れば！？」と言いたくなってしまうのだ…。

今回も余裕をもって空港に着いたつもりだったが、時間はギリギリ。
トイレに行って搭乗手続きをし、戻ってきたらもう時間。

全くゆっくり食べる暇などはなく、慌てて購入したカフェのサンドイッチをほおばるこいちゃん。
国内というのもあるがバタバタし過ぎて全然感動の別れ…とかじゃないね…。

「じゃぁね～！」
コンビニにでも行くようなテンションでゲートをくぐるこいちゃん。

こいちゃんが米粒みたいに小さくなるまで、ずっと手を振り続けた。
近眼の私が気が付かない距離でこいちゃんが手を振っていたら可哀想。
なので、こいちゃんがすっかり見えなくなっても私は手を振り続けていた。

また早く会いたいな。

 

こいちゃんが絶対にもう見えないであろうことを確認し、伴侶と車に乗り込んだ。

ぽっかりと穴の開いた心を埋めよう…。
と言うことで、神座のラーメンを頂きましょう。

久しぶりで美味しい！！
ちょっと寂しさが和らいで、いい気分で帰宅。

さくらちゃんはグッタリ…。

疲れましたね…。

さくらちゃんにとっても忙しい日々だったのだろう。

さて、数週間にわたりほとんど手入れを出来ずにいた多肉植物はと言うと…。

宝物のカルキュルスが！！！

枯れた…。
どうやら台風の雨が降り込んだ後にケアしなかったのが敗因らしい。

あぁ…やってしまった…。

悔やんでも悔やみきれない…。
しかしここまでジュレたらもう脱皮も難しい…。
後日すっかりしぼんだカルキュルスは☆になったのでした。

シロタエギクは元気だな。
花を咲かせて生き生きとしている。

水をあまりまめに上げられないので普通の植物は増やさないようにしているのだが、シロタエギクくらい強かったら増えてもいいかもしれない。

控えめなお花が可愛らしい。

残念ながらこいちゃんがいなくなってから第二弾の梨が母から届いた。

こいちゃん達にはこれは食べさせてあげられなかったけれど、いっくんが喜んで食べたので、まぁいっか。
しかし、送ってくる量が尋常じゃない…。

今回は家庭用のちょっとリーズナブルな梨らしいのだが、思ったよりもキレイで味は最高。
晩御飯のデザートに大切に頂いている。

そしてさらに数日後。
こいちゃんのお友達から絵葉書が。

毎日楽しかったこと、また会いたいと思っていることなどが書かれていて「喜んでくれたんだなぁ」と思うと嬉しかった。
そしてじんわりと寂しい気持ちが。

そんな彼女たちの事を覚えているのかいないのか、通常運転のさくらちゃん。

お年寄りになるとはしゃぐのも疲れるのね…。
イエレが来たり、お友達が来たりしたにも関わらず比較的冷静だったさくらちゃん。

成長？老化？
私やさくらちゃんが元気に動けるうちに、楽しい思い出を沢山作れるといいなと思ったのだった。