私ももちろんしんどいが、動くことすら大変になるので、子供にも伴侶にも大迷惑である。
おそらく貧血からきているのだろう、と鉄剤を飲んだりしていたが、心優しき伴侶が「食品から採った方が体に良いに決まっている」と鉄分たっぷりの代表、レバーを買ってきた。
先日はそれに焼き鳥のタレをたっぷりからめて、あまからいレバー焼きを作ってくれた。
レバーは「嫌いなものは?」と聞かれれば一番に出てくるほど、真剣に嫌いである、が、実際に、それを食べた翌朝は目覚めがすっきりしているし、遠くのスーパーに自転車で買い物に行っても立ちくらみがしない。
大いに感心して食べ過ぎにならないように小分けして冷凍し、少しづついただいている。
が、先日またレバーを買ってきて何やら新しいメニューで調理を始めた。
私はレバーの匂いすらかぐのが気持ち悪いので、口で息をしながら、あまりレバーの方を見ないよう手早く家事を進めていた。
視線のはしで、伴侶はレバーをぐつぐつと鍋で煮る。
レバーからは何やら怪しげな泡がぶくぶくとあふれて、灰汁となってびっしり鍋にはりついている。
それを水気を切り今度は裏ごしをし始めた。
あまり詳しく見ていなかったのだが、そこに味付けを施し、それで調理が終わったと言われたときには本当に度肝を抜かれた。
それをクラッカーにのせて食べるのだ、と伴侶はお手本を見せてくれたのだが、どうしても恐ろしくて食べることが出来ず、とうとう最後まで手を出すことは出来なかった。
精一杯食べやすいメニューを、とレシピまで印刷して頑張ってくれた伴侶には大変申し訳なかったが、口の中に広がるレバーの味や、ねっとりした食感を思うと寒気がしてしまって無理なのだ。
これはレバー嫌いが食べられるレバー料理ではなく、レバー好きがレバーの味を楽しむ為の料理ではないのか…?
残念そうな伴侶の顔を見ると胸が痛かったが、どうしても想像するだけでも無理であった。
かわりに翌日こいちゃんが伴侶に勧められてクラッカーにのせて食べてくれたので、ちょっとほっとした。
いっくんは一口食べてから「次はこれ(クラッカー)だけでいいわ」と言った。
せっかく私のために努力してくれた伴侶に、本当に謝りたい。
本当に、ごめん!!!
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