伴侶にうつされた病気のせいで、正月に実家に帰れず同窓会に行けずでやりたい事も出来ずに終わったことは悲しかったが、悪い事ばかりではなかった。
いつもなら嫌々作る御飯も一切やらなかった。
その他の洗濯やさくらちゃんつばきさんのお世話も全て放棄。
何しろいっくんにうつしてはいけないのだから部屋から出ること自体が出来ない。
そして美味しい物が食べたい、とワガママを言いお弁当を買ってもらっていた私。
食欲は激減したのでまともに食べていたのは晩御飯だけであったがそれが豪華で嬉しかった。
レンチンご飯も今はすごく美味しい!
癖になりそう。
1人の部屋で喜びを噛み締めながら頂く晩御飯。
考えてみると自分が食べたい物を晩御飯で作ることは皆無。
大体家人の好みに合わせて作り、自分は残り物…。
食べたい晩御飯を食べられるってこんなに幸せなのかと痛感した。
しかし現実はやってくる。
仕事…始まった…。
さくらちゃんも寂しそうである。
そうでもない?
「またか」とでも思っているだろうか。
本当に一瞬で溶けた正月休み。
早くも次の休みが待ち遠しい…