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台風一家

腐るカバン

自慢ではないが、こいちゃんは片付けが苦手である。
片付けなくても死なないからと言うのが根っこにあるらしく、優先順位では片付けはかなり後の方に位置しているらしい。
そんなこいちゃん、学校に持っていくカバンも結構な荒れ具合で、本人も何がカバンの底に沈んでいるのか把握できていない状態。
しかも山盛りの教科書の上には何よりも大好きな小説類が山ほど突っ込まれていて、もはや魔窟と化している。
さて、そんなこいちゃんがある日
「カバンを洗いたい」
と言い始めた。
何だ、珍しいこともあるもんだ、とよくよく聞いてみると
「わかんないんだけど…腐った匂いがする…。何か(不明)が腐っていると思う…。」
と言うではないか。
「それはあかん!帰ったらすぐにカバンの中身を出して、風呂場に入れてね?」
「判った…。」
と、覚えていたのはこの車の中での会話だけ。
帰宅するとすぐに携帯を触ったり、ご飯を食べたりして忘れていた…。
さらに熟成されること数日、月曜の朝になって
「しまった!カバンが臭いんだよ!」
と大騒ぎ。
「今から洗ったら乾かない、どうしよう、どうしよう!」(そんなに強烈なのか…)
とりあえず脱衣所にカバンを移動し、中の荷物をすべて出させる。
すると出るわ出るわ、お菓子のくずやら、食べた後のビニールやら、これでは教科書入れなのかゴミ箱なのか判らない!
決してその匂いを嗅ぎたくない私はビニール袋を運びながら別室で用事を済ませる。
「で、何が腐っていたの。」
「…小さなおにぎり…。食べようと思って入れてたやつ、忘れてた。」
おにぎりが匂うほど腐るって、何日間放置したのだろう。
それでなくてもカバンが重いのだから定期的にテコ入れすればもっと快適に学校に行けるはずなのに…。
唖然とする私のまえで
「拭いたらカバンが濡れたから、教科書はビニールに入れるわ。」
とビニール一枚かませてからカバンに突っ込んで出て行った。
いいの?こんな中学三年生(もう少しで高校生)でいいの?
いや、自分の時どんなだったかなぁ…。
軽くパニックになりながらも、痛い目を見ながらも飄々と学校に行くこいちゃんを面白いと思ってしまう、私が一番いけないのだろうなと思うのだった。

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