台風一家

冬の山を散歩

流石に寒くなってきた。
羽織ものをしても外に出るのがなんだか億劫である。
けど、さくらちゃんはそんなこと御構い無しに散歩のワードを聞きつけて大喜び。
私と伴侶は重い腰をあげた。
いっくんも山で植物を探したいということで3人で出かけることに。

やっぱりこの日も田舎の山はとても綺麗だった。
そして道路の上に、弱り切ったカマキリが。
かろうじて私達に威嚇するがその様子はとても弱々しく…。
このままだと車に轢かれてしまうので伴侶が軽くつまんで脇の畑の中に放り込んだ。
田舎には至る所に虫が現れ、季節とともにその姿を晒しながら死んでゆく。
きっと都会にいると山のような命の終わりと始まりには気がつかない。
悲しいことや残酷な事には出来るだけ触れないまま大きくなってしまう今の教育。
けれど、これはまごう事なき命の現実である。
可愛そうと思いながら、その上に成り立つ私達の生活がある…それも現実。

伴侶と探す脇道の数々。
古びた小道の先は、行き止まりだったり、草だらけで進めなかったり。
そうかと思うと思いがけないところに繋がったりしていて新鮮な驚きがある。

台風の被害を受けていた廃墟はますます崩折れて、時が経ったのを実感させる。
田舎ではこうした家を見ることが多い。
子供たちが都会に出てしまい、家を継ぐことも処分することも出来ずに放置されてしまっているのだろうか。
たまに帰ってきては楽しい思い出をくれる両親のことが少し心配になる瞬間である。
命は永遠ではない。
田舎に帰ると楽しい反面、それを痛感して切ない気分が止まらないのである。
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