子供達の懇願もむなしく、おじいちゃんとおばあちゃんは実家に帰ってしまった。
家中が砂だらけだったので、玄関を掃除したり、部屋を拭いたり、数日間の汚れを掃除した。
その間、伴侶はひな壇を出す作業を必死でやってくれた。
こんな大きなお雛様を伴侶が出してくれるのは、こいちゃんへの愛情の証であることに他ならない。
そして今年も、願いをこめたお雛様が、無事お披露目。
おばあちゃんは「こんな大きなお雛様、迷惑だったねぇ…小さいのを買ってあげようか…」と責任を感じて言うのだが、私とずっと一緒にいてくれたお雛様。
そんなこと、出来るわけない。
一番手前の鞠などは、(4歳くらいだった?)こいちゃんといっくんでサッカーをしてしまいすでに糸がほつれてボロボロ…。
「それならいっそう買い替えれば!」と言われそうだが、こんな風に思い出が刻み込まれるたびに余計愛着が沸いてしまうのであった。
きっとこいちゃんがお嫁に行く頃には、それらの思い出話とともに
「俺は毎年飾らされて、本当に大変だった…」と伴侶の思い出話も聞くことになりそうである。