お風呂上り、暇そうに座る私のところに駆け寄ってくるさくらちゃん。
ずけずけと膝に足をかけると前手で私の手に「ちょい」をかましてくる。
「暇なら相手してください」の合図だ。
私の顔をじっと見つめたまま「手」を要求してくるからたまらない。
ビー玉の視線でおねだりするのだ。
あまり表情は変わっていないと思うが、この顎のあたりを搔いてもらうのが大好きなさくらちゃん。
このために数メートル先から走ってきてはちょいを繰り返すのだからいじらしい。
しばらく相手をしていると満足したのか、だらりとその場に横になる。
さくらちゃんの小さな幸せを満たしてあげられる瞬間である。