いっくんが幼稚園から自分で製作した七夕の短冊を持って帰ってきた。帰宅してから作り物の笹に結び付けていくのだ。色々な七夕飾りを作っており、その中にはいっくんのお願い事を書いた短冊が。短冊には「おとうさんになりたい」と書いてある。誕生会の時に言っていた願いと同じである。いっくんの、お父さんに対する思いは、強いようである。願いが叶うように、と大事に飾る。いつも思うが、あんなに反発するお父さんに、いっくんはひそかに憧れているのだろう。憧れているからこそ、まるでライバルと争うように反発するのかもしれない。不思議な男心である。