令和元年度の交通事故死者数は三千人超。
平成元年は一万人を超えていたことを思えばかなり改善されているとはいえ、まだまだすごい数。
警察と、大切な人を交通事故で亡くした人たちや事故で人生が狂った人たちは、交通事故撲滅のためにさかんに運動している。
でも、だからって自動車をなくそうとは誰も言わない。
出歩くから事故が起きる、みんなステイホームしよう、とは言わない。
リスクに対する反応について、以前読んだ本に「人びとは自分がコントロールできる要因のリスクは過小に見積もり、どうしようもない要因によるリスクは過剰に見積もる」と書いてあった。
たぶん、リスクマネジメント関係の勉強をしてる人には常識なんだろうけど。
飲酒や喫煙のリスクは明らかに大きいにもかかわらず、そのリスクはたいしたことがないと言い張って禁酒禁煙しようとはしない。環境汚染やストレスによる発がんリスクは、飲酒や喫煙にくらべれば小さいにもかかわらず、重大問題だと考える。
つまり、自分でなんとかできることをなんとかしようとしないための都合のいい言い訳を、無意識に選んでいる。
飲酒・喫煙のリスクを交通事故に、環境汚染を新型コロナに置き換えてみる。
コロナの死者数は5月4日時点で554人。
だからってコロナに騒ぎすぎだとか言ってるわけじゃありませんよ。
単に客観的な数値の提示です。
ちなみに、以前読んだ本っていうのはこちら。
『ほんとうの「食の安全」を考える』(畝山智香子著)(化学同人・発行 DOJIN選書)
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