『旅人の表現術』 角幡唯介
¥1,800+税 集英社 2016/6/30発行
ISBN978-4-08-781611-2
やっぱり角幡唯介って文章がいいなあ。
文章というか、語彙というか、つまり「表現」が。
書評も対談も、通り一遍ではなく、咀嚼され消化されて角幡唯介の言葉になっているのが読んでてひしひし伝わる。
うん、すごい。
そしてこれだけの文章力なのに、27歳で新聞社に入社するまで文章というものをほとんど書いたことがなかったというのがすごい。短い記事を書き、直される、それを繰り返して一ヶ月で記事が書けるようになり、2~3年目には長いものを書きたくなって連載物ばかりやるようになって、五年たって新聞社をやめてすぐにツアンポーヘ探検に行き、その後書き上げた現行で開高健賞に応募。それでこの長さをいきなり書けちゃうというね。構成もいいし、読ませたよね、あれ。