國學院大學久我山高校サッカー部応援ブログ

サッカー部父母会で運営しています。

原先生からアドバイス 第5弾

2009年07月24日 | ■原先生のメディカルアドバイス■
理解はチームワークの原点


チームワークにおいて、まず最も大切な条件は、「理解する」ということです。
お互いに理解するという能力がチームスポーツに参加するプレイヤーには必要です。
では何を理解しなければならないでしょうか。

第一にチームの共通目標があるでしょう。
■自分たちのチームの目標設定は何かのか。
■心から理解しているのか。
■その目標達成により得られるものが何なのか。
■理解しイメージできているのか。
■目標達成の為にすべきことを予想しているか。
■困難を理解しているか。

一人一人の役割やすべきことは違っても、これはしっかりと理解しなければなりません。

次にチームの理念や哲学といったものがあります。
人間はルールだけで規制されると、あるいはそれに縛られた集団やチームになってしまうと息苦しさが生じ、
個人個人の良いところや個性がなくなってしまう可能性があります。
チームのベクトルは、監督、コーチ、プレイヤー、マネージャー、それぞれのベクトルの総和でシステムされます。

では、この理念とは、例えば、
■このチームにいる限り全力を尽くす。
■礼儀を重んじる。
■楽しむ。
■あきらめない。
■向上心を持ち続ける。
等の精神的なルールです。

これらの共通項目の理解の上で信頼感が増すと同時に、それぞれ違う面も理解できるようになるものです。
この点が理解出来ない為に違う点ばかりがクローズアップされ、不平不満の原因になってしまいます。
このチームに所属するすべての人の違う点をしっかり理解することが大切です。
このことさえ、各プレイヤーが感じ取れれば、チームワークは最高のものとなります。
その他(パーソナリティや考え方)のことは、バラバラでも結構です。
一人一人を本当に動かしている理念(精神的なルール)がしっかり一致し、
それぞれが理解した時に最高のチームワークができるのです。
その向こうには「信じ合う」という感情が構築されるでしょう。


原先生からのアドバイス 第4弾 全国高校サッカーに向けて

2008年11月19日 | ■原先生のメディカルアドバイス■
選手権出場おめでとうございます。
応援してくださった選手、久我山生、ご父兄並びに関係者の皆様にこの場をおかりして感謝いたします。

これから寒い季節を迎えます。そこで、これからの時期の体調管理についてのアドバイス!

まず、乾燥を防ぐということ!人間の粘膜は乾燥に非常に弱いものです。
空気中の湿度が低くなると鼻、喉、目の粘膜が乾燥し潤いがなくなると
非常に細菌、ウイルスなどの外敵からのバリア機能が低下してきます。
したがって、室内の湿度を保つことを心掛けて下さい。
具体的には、加湿器を用いる、寝る前に濡れたタオルを寝室にかけて寝るなどなど。
また、息苦しくなければマスクをして寝るのもいいと思います。
また、皮膚の保湿もお忘れなく。
皮膚は外敵から身を守るバリア機能なので乾燥してしまうと
細胞の機能が低下してそこから外敵の侵入を許してしまう可能性があります。
保湿クリームなどを使って皮膚の保湿にも注意して下さい。
ウイルスは湿度が大の苦手です。

併せて水分の摂取にも注意して下さい。
夏場のような発汗はしませんが、気温の低下と共に体血液循環も低下してしまうために足をつったり、
疲労がとれないなどのトラブルの原因にもつながります。

以上のことに加えて、
規則正しい生活、栄養のバランスを考えた食事を心掛けて来る戦いに備えましょう。

原先生からのアドバイス 第3弾

2008年08月09日 | ■原先生のメディカルアドバイス■
応急処置についてのお知らせ

筋骨格の傷害はスポーツではよくあることです。
応急処置はどれも、傷害による腫脹を軽減するという目的の為に行われなくてはいけません。
腫脹が初期段階でコントロールできれば、傷害のリハビリテーションにかかる時間をかなり短縮することができます。

皆さんに覚えておいて欲しいことは以下の5つです。

保護(Protection)

安静(Rest)

冷却(Icing)

圧迫(Compression)

挙上(Elevation)

頭文字を取ってPRICEです。

保護:受傷後迅速に保護をします。
骨折や不安定な関節がある場合には、授傷した部位に副子かブレイスで固定します。

安静:どのような種類の傷害の後も、安静は処置プログラムの中で最も重要な要素です。
身体のどこかが負傷すると、身体は直ちに治癒プロセスを始めます。
もし受傷部位が安静に保たれずに外的なストレスや緊張にさらされていると、正常な治療プロセスがスタートする機会を失ってしまいます。
損傷の程度によりますが、約48ー72時間の安静の後リハビリテーションのスタートです。

冷却:受傷後の痛みを軽減し、血管の部分的な収縮を促進し、出血と浮腫をコントロールする。
代謝速度と組織の必要酸素量を低下させ、酸素欠乏症に陥ることを防ぐ。
皮下脂肪は冷たさをゆっくり伝えるので、短時間では深部の組織を冷やすことはできない。
このため、少なくとも20分間冷却するということが勧められている。
方法として、20分のサイクルを起きている間は1時間から1時間半ごとに繰り返して行う。
傷害の程度によるが断続的に冷却を3~7日間行う。

圧迫:急性外傷を迅速に圧迫することは、腫脹をコントロールする点においては、冷却より重要である。
外部から患部に圧迫をかけることによって、物理的に溜まっていく腫脹のスペースを減らし、出血と血腫の形成を軽減する。
圧迫によって組織内への体液滲出を遅らせ、吸収を促進する。
但し、頭部、頚部を含む傷害に適用することは避ける。
弾性包帯等で少なくとも72時間は圧迫をするべきである。
腱鞘炎やオーバーユースによって起こる障害の場合には、腫脹がほとんどなくなるまで圧迫包帯を続ける。

挙上:冷却、圧迫と並んで患部を挙上することによって内出血を減少させる。
挙上することで患部から血液と他の体液を流し、それらを中枢循環システムに戻す静脈の働きを高くしておくことが望ましい。

以上です。

原先生からのアドバイス 第2弾

2008年07月25日 | ■原先生のメディカルアドバイス■
食事の件

もともと日本食は、欧米の食事に比べ糖質が多く、脂肪が少ない、栄養素的にはスポーツ選手に向いたものです。
ですから「普通に栄養のバランスさえ気をつければ、それほど神経質になる必要はない」のです。
これは提案ですが、1日3食、もしくは間食を含めて4食全体でバランスを整えればよいという考え方です。
朝食は炭水化物(糖質)を中心として、タンパク質・脂質も多少含むメニューで充分です。
昼食も午後の練習に備えて基本的には炭水化物を中心に。
そして夕食は肉や魚、卵などのタンパク質を多めに取り入れたメニューにすれば、1日のバランスとしてはほぼ完璧でしょう。
また、育ち盛りのうえに、厳しい練習やトレーニングを行う高校生のサッカー選手の場合、
3食では必要なカロリーが充分に摂取できないこともありますから、
間食をうまく使って、エネルギー源となる炭水化物と不足しがちなビタミン、ミネラル類を補うとよいでしょう。
非常におおまかですが、これはひとつのアイデアであり、すべてではありません。
しかし、あまり細かいことを気にするよりも、「1日全体でバランスが整えば問題ない」と考えましょう。
その中でも、試合本番の1日~2日前よりパスタ、白米などの糖質中心の食事にする(夕食もタンパク質よりも炭水化物を多く)ことを
カーボローディングといって肝臓での糖質代謝を効率よくできます。
トライアスロンの選手はレース前日はカーボローディングパーティーをするほどです。参考までに簡単なメニューを。

朝食、白米又はパン、ほうれん草のバターソテー、オレンジ、ヨーグルト、野菜ジュース。

昼食、おかかおにぎり(鮭、梅干し、昆布)、ウインナー、温野菜をおかずに。間食、バナナ、おにぎり、ミックスサンドイッチ。

夕食、パスタ(ミートソース、ナポリタンがオススメ)野菜サラダ、クラムタャウダー。

原先生よりアドバイスをいただきました。

2008年07月22日 | ■原先生のメディカルアドバイス■
こんにちは!はら整骨院です。
試合に向けてコンディションのピークをもっていくように練習や
トレーニングの量を調整することを「ピーキング」と呼びます。
体に疲労感が残っていては、試合でよい結果が出ませんし、
一方、多少の疲労感が残るようなトレーニングを行わなければコンディションは向上しません。
日頃のトレーニングの疲労感が残ったまま試合を迎えることがないようにするためには、
試合の5~10日前から練習やトレーニングの強度を保ちながら時間や回数を徐々に減らすようにします。
これを「テーパリング」と呼びます。
自分自身の体調を日々見つめながらトレーニングの強度を見つけることが大切です。
さて、試合本番が近づいてきて、不安に思う選手は多いでしょう。
そもそも不安というのはほとんど想像からきます。
想像した事柄自体への不安であったり、想像することと現実のギャップからの不安の感情であったりします。
「僕が出て負けたらどうしよう」「シュート外したらどうしよう」と想像した事柄に対して不安を覚え、
自らの理想像と現状の自分との比較思考に陥りますます緊張感を募らせます。
このようにセルフイメージを縮小させる最悪の思考の一つが比較思考です。
他人との比較、理想との比較、過去のよい頃との比較など、
我々は安易に、そして数限りないものとの比較思考を行ってしまってます。
この思考癖がいざという時に不安や緊張を呼び込み、
セルフイメージを小さくさせ、結局、実力が出せなくなることになります。
日頃から比較癖をなくし、常に自分自身に目を向け今するべきことに集中して
全力を尽くす心の習慣を築き上げることこそが、一流の思考法です。