彼女は人当たりが良く、おおらかな人でした。
私にとっては長女がまだ保育園に通ってる時期で、子育てについて悩んでいた時でした。
ある時、仕事の合間に子育ての話になり、私は子育てについての悩みを彼女に話しました。
そしたら、彼女は笑顔で自分の子どもについての経験談をし始めたのです。
彼女の娘さんがまだ2~3才くらいの時、小雨が降るなか、町を歩いてた。娘さんが歩き疲れたのか、抱っこしてほしいとねだったけれど、最後まで歩かせた。
その後風邪の症状が出現。
そして、詳しいことは言えないけど、その娘さんに重大な体調の変化が起きてしまい、お医者さんに一生歩けないだったかな……、最後通牒のようなことを言われたと話してくれた。
あの時……。
娘さんが歩き疲れて抱っこをせがんだ時、なぜ抱っこをしてあげられなかったのか、後悔の気持ちを打ち明けられました。
重大な障害を残してしまった娘さん。
その時の彼女の気持ちを思うと、今でも涙が出るような気持ちになる。
でも、その後娘さんの状態は少しずつ改善し続けて、出来ないと言われてことが出きるようになったり。障害は残るだろうけど、少しずつ良い方向に向かっている、ということでした。
話をしてる間、彼女はずっと笑顔で、娘さんが少しずつ出来ることが増えてきたことを話してくれた時は、とても嬉しそうでした。
職場の人達には、子どもがいることは伝えてあるけど、障害があることは内緒にしていると。
そんな、重大なことを私に打ち明けてくれた彼女の気持ちを私は尊重しなければと思いました。
現在の私も同じ状況。
あの時、もう少し、ちゃんと子どもに目を向けていれば、重大なことにならずに済んだかもしれないのに……。
何度、自分を責めたか……。
打ち明け話をしてくれた彼女の家族は、でも彼女をよく支えてくれていたようで、彼女の話しぶりでは、かえって家族の絆が娘さんを中心に強くなっていった印象を受けました。
そして、私も子どもの病気をきっかけに「生きる」って何だろう、とあらためて向き合うことが出来るようになったと思います。
画像は、特にお話と関係はないものです。今日、朝散歩してて、とても気持ち良かったので、空を撮ってみました。