神戸大学オフショアセーリング部

神戸大学体育会所属「神戸大学オフショアセーリング部(KUOSC)」のブログです

新門司 6月遠征

2024年06月11日 | 新門司 FAREAST28R

こんにちは、3回宮武です。

この度、ECLagency様にお誘い頂き、8月に新門司にて行われるレースにFAREAST28Rで出場させて頂けることになりました。

その練習として6月遠征として8日㈯、9日㈰に新門司マリーナにて練習させて頂き、今回はその様子をお伝えいたします。とにかく長いですが、お読みいただければと思います。

それでは、スタート

今回新門司に行ったのは、左から宮武、大友、世古口、源光、藤井、植村の6人です。

練習は新門司で行われるため、前日の20時に神戸を出港する阪九フェリーに乗船しました。

(世古口は、新門司は神戸近郊にあると思っていたのは、ここだけのお話)

 

こんなにもおおきな初めてのフェリーに乗る2回生4名は、非常に楽しそうで、飛び跳ねてました、特に人生初九州の北海道出身大友は、大きな希望を胸に抱いていました。

ちょうど阪急フェリーが出港する直前に、すぐ隣のさんふらわあが出港しました。その出港作業を

1週間前の海神丸実習で、船首指揮を執った藤井は、興味津々に動画に収めておりました。やっぱり幾つになってもロマンは消えないものです、僕も例外ではありませんが..

こんな所で本日は解散にして各自明日に備えてもらうようにしました。

フェリーは非常に速いもので、出港後ものの数分で、これは弊部がよく目にする東深江大橋と一文字灯台ではありませんか、あっと言う間に通り過ぎてしましました。

解散後、私はすぐさま、大浴場に向かいボケーっと露天風呂から神戸の夜景を堪能させて頂きました。日本三大夜景(函館、神戸、長崎)の1つである神戸の夜景を掬星台からではなく、海からしかも露天風呂に浸かりながら見るのは中々に素晴らしいものでした。しかも、露天風呂に浸かっていると、明石海峡大橋の下をくぐるではありませんか(もちろん写真はありませんが)、橋の下、橋脚、ライトアップどれをとっても素晴らしい以外感想が思いつきませんでした。ただ、東風が物凄く強かった。

そんなこんなで、お風呂を上がると何やら2回生はいろいろ船内を探検していました。彼らもまた冒険家でロマン家なんですかね、私はなんやかんやで22時ぐらいに寝ちゃいまして、翌朝7時30分ほどに目が覚めます。なんということでしょう少なくとも9時間ぐらいは寝ちゃっていました、露天風呂のお湯の流れとベッドに寝転んだ感覚的にずっと横揺れしてましたが、ゆりかごのうようなものでしょうぐっすりと眠ってしましました、明日2回生に聞いた話ですが、2回生が部屋に探検して部屋帰って来た時には、もう僕は寝ていたそうです。一体みんな何時に寝たのやら。

だけれども、みんな起きるのが早いですね、私が寝ざめたころには誰一人として部屋にいなかったです。顔を洗って、いろいろしている内に、藤井が入港作業見たいから見て来てもいい?と言って入港作業を見に行きました、居室に返ってきた後、「良いものみれたわ」その後のLINEがこちらです、やっぱり船に乗るとモチベーションが上がりますね。

阪急フェリー新門司港を降りると、すでに陸奥田さんが迎え来て下さっていました、陸奥田さんは2017年入学のオフショアのOBでアニオルのヘルムを持ってた物凄い人です。そんな方に新門司マリーナに送迎して頂き、初めて来た新門司マリーナです。車を降りた瞬間、みながこうつぶやきました

「風強くねぇか」

「あそこ白波すぎなくねぇか」

そんな爆風をこわばっている僕らを迎えいれてくれたのが、あの坂東社長です。ロビーの入り口から弊部を待ちに待っていたかのように、

「ようこそ新門司マリーナへ—!」

と迎い入れて下さいました。

 

新門司マリーナの紹介と着替えの後、自己紹介があり、今回一緒に練習させて頂いたのは、石橋顕さん!!!!!北京五輪のオリンピアンです、お、り、ん、ぴ、あ、ん、オリンピアン。また、ECLagency様より、坂東社長、藤田さん、梅崎さん、吉瀬さん、上野さん、陸奥田さん、北九州セーリング協会より、縄田さんと練習をさせて頂きました。

(集合写真を後日アップします、すいません。)

そして、ついこの間、つけられた120mもの桟橋に係留されているFAREAST1号艇と2号艇に向かいました、300mぐらい離れてても分かります、真っ白ないかにもすごそうなオーラを放っている船が2艇係留されているではありませんか、坂東社長と喋りながら、なんと日本ではまだ学生で乗った人はいないと、凄くないですか、FAR EAST 28 R と言う艇種を日本でセーリングするのは我々神戸大学が初めてだそうです、すごくないですか?すごいですよね(圧)

FAREASTを初めて見た感想は、「かっけーでした」、何ですかこの船、艤装が滅茶苦茶にきれいです、ビックリするぐらい、オフショアの船みたいにごちゃごちゃしてないのです!すべてがマスト周りにまとまっているし、コックピットは広いし、オフショアの船と違って真っ白だし、トラベラー長いし、ファーラーだし、ガンポール出てくるし、ウィンチからカムまでよく考えられてるし、とにかく凄いんです(伝われーー)。

 

午前中は艤装の説明、FAR EAST 28Rのファーラーの取り扱い、ガンポールからジェネカーについて、その他もろもろの艤装についての説明を聞きました。サイドステイのリグ合わせをしソックがある訳ではないジェネカーが初めての源光を初め、2回生特に世古口は頭の上に?がたくさんついていました。艤装、取り扱いの後に出艇しました、1号艇は石橋さん、上野さん、藤井、植村、世古口が乗り、2号艇には藤田さん、陸奥田さん、宮武、大友、源光が乗りまして、出艇しました。

この日冒頭、風強くないか?と言う話題がありましたが、はい、吹いていました。そして、とんでもない波でした。東風のパフが10m/s、波高も1m近くあったかもしれません。港内から見える海面以上のもので、防波堤がなく、かつ関門海峡の流路に近い新門司マリーナからの練習海域は私が想像していたもの以上でした。

2艇ともメイン、ジブを上げた後、アップウィンドは、メインのパワーを抜き目で上しきって走りました。オフショアの船とは違って洗礼された船の構造と艤装は、軽量化を促し、速い船になります。しかーし、この風かつ波の中で、こんなにもでかいメインではオーバーパワーだーと、私はヒールを潰し切ることが出来ず、メイントリムの藤田さんに頼ってアップウィンドを走りました。自分の船を動かすだけで精いっぱいで、1号艇をあまり見ることは出来ていませんでした。メインとジブだけなのに爆風ダウンウィンドではビックリするぐらい艇速が速いし、ヘルムの感覚は、J24よりも舵効きが繊細で、頭で風を感じる感覚を危うく見失いそうでした。一方で、アップウィンドはセールが大きいため、あれだけメインのパワーを抜いて走っていても、ブローが入った時のウェザーヘルムに絶対勝てませんでしたし、あんなにしっかり伝わってくるんだなと言うのが印象でした。

と、こんなところで午前中終了です、マリーナに帰るとなんとお弁当を準備して下さっていました、お弁当は唐揚げ弁当、焼肉弁当、とんかつ弁当の3種類で、どれもボリューミーで、唐揚げ弁当3つ、とんかつ弁当1つ、焼肉弁当2つをじゃんけん争いました。僕は唐揚げ弁当を勝ち取りました、物凄くおいしかったです!

午後はジェネカーを上げるとのことFAREASTは1艇のみで、ヘルム石橋さん、メイントリマー藤田さん、ヘッドセイルトリマー陸奥田さん、フォアデッキ藤井、植村、大友がFAREAST1号艇に、ゴムボートに坂東社長、梅崎さん、上野さん、原田さん、宮武、源光、世古口にて出艇しました。ハーバーをでてFAREAST1号艇がメインを上げてアップウィンドを走りはじめましたが、ヨットに精通している3人が乗るだけでこんなにも上手く走れるのかと唖然としました、特にこの爆風、波の中、石橋さんのヘルムは、ビックリするぐらいヒールを起こしきって走っていました。(石橋さんもFAREASTで帆走は初めてだそうです。さすがオリンピアン!)、続いて、ジェネカーを上げて走っていました、メインよりもでかいジェネカーは物凄いパワーを発揮して、は?みたいな速さで走ってました、90馬力エンジンを付けたゴムボートがそれなりにエンジンを吹かせてやっと追い付くぐらい異常な速さでした。

下のgoogle driveのリンク にて一部練習の映像を公開しております。ぜひご覧ください、この動画はFAREAST28Rと言う艇種が日本で初めてジェネカーを上げたときの動画になります、個人的に歴史的瞬間だと思っています!

https://drive.google.com/drive/folders/1E93D-Qsax79H3W4c6fseGWorVHQCVrHC

 

午後の練習は、2時間ほどで切り上げ、練習後、陸奥田さんにホテルまで送って頂き、この後の懇親会に備えます。

懇親会の場所は、たかせです。実は事前にこっそり調べさせて頂きましたが、美味しそうな写真を見てから密かに楽しみにしておりました。懇親会では、坂東社長の乾杯をアサヒの瓶ビール、アサヒの瓶ビール、アサヒの瓶ビール(←大事なので3回言いました。)に始まり、刺身の盛り合わせ、鶏の唐揚げ、イカ天、フライドポテト、ホルモン炒め、エビチリ等々たくさん頂いてお腹がはちきれそうでした。

(※唯一未成年の世古口はウーロン茶を堪能していました。)

懇親会では、坂東社長をはじめ、石橋さん、吉瀬さん、上野さん、梅崎さん、上野さん、皆さんとお話をさせて頂きました。その中で、私の心に一番に響いたのは、石橋さんのお話で、失敗をしない人は一流にはなれないという話をして下さいました、成功者は失敗をしない(いわばサクセスストーリーの連続)だと思われがちだが、実際はいろんなチャレンジがあって、失敗があって、その経験をいかに早く、いかに多くできたかが、一流になれるかなんだと、例えば、学校にだって、部活にだって、会社にだって気の合わないやつだとか、嫌いだなって思うやつがいる、それも含めて如何に乗り越えられるかが重要だというお話でした。喧嘩があかん訳じゃない、それを乗り越えようとしないのが駄目なんだと、運営代には是非響いて欲しいですね。

この懇親会中、ちゃっかり藤井は、話に紛れて石橋さんの連絡先を貰えてご満悦でした。

非常に楽しかったです。

1日目はこの辺にして、明日に備えます。

 

さてさて2日目です。

この日、石橋さんも藤田さんもいないため、風速7m/sを超えたら出艇しないという基準で練習させて頂きました。

朝マリーナに到着後風速計は6.4m/s

出艇できると喜んで艤装をしていると段々と吹き上がってくるではありませんか、そして風速計は7m/sを超え、この後午前中は、風が吹きあがる予報だったためとりあえず待機することになりました。

実際、風は吹き上がり平均9.4m/s、average9.4m/sですよ、knotに直すとおよそ19knot、船体重量に対して、セールが大きいFAREASTで、しかも乗り慣れていないこの状況で出ていたら間違いなくただでは済まなかったと思います。出なくて良かったと心の底から実は思っていました。(出艇基準の大切さを痛感しました。)

そんなこんなで、午前中は待機しながら、坂東社長のFAREAST購入時の話や上野さんのヨットについての話を聞かせて頂きました。そして坂東社長がふとこういうのです

坂東社長「FAREASTも出せへんし、ILCAでも出そうか。乗りたいよな」

ここで、藤井「え、いいんですか。乗りたいです!」(キラキラした目✨)

坂東社長「ほな、降ろそうか。ほら、みんなで持って行こう。」

一同「ファΣ(・□・;)」

この時、僕は冗談だと思っていました、すいません。

(※ILCAとは、International Laser Class Association(国際レーザークラス協会)の略で、元々レーザーと呼ばれていた一人乗りのディンギーが、2022年から国際的にILCAと呼ばれるようになりました。なので、ここでILCAと言っているものは、一人乗りのディンギーと解釈頂ければと思います。)

そんなこんなで、ILCAをスロープまで持って行って、艤装をします。藤井は目を輝かせていると思いきや、不思議な顔をしています、それはまるで、初めて絶叫コースターを乗る少年かのようでした。実は藤井も本気にはしていなかったようです。

艤装後、お弁当を頂き、風も落ち着いてきたのでILCAから出艇します、初ILCAの藤井でしたが開始早々から、さすが我が部エース、軽快に走ります。

藤井の出艇を見送った後、FAREAST1号艇にて、メイントリマー陸奥田さん、ヘルム宮武、植村、大友、源光、世古口で出艇しました。ハーバーから出ると、風は収まっていたものの、1日目以上に波が高く、アップウィンドで完全にバウが叩きつけられていると、アニオル優勝ヘルムスマンの陸奥田さんからたくさんのアドバイスを頂きました。そのアドバイスをもとに、完璧に走らせたと言いたいところですが、まだまだ下手で、とにかく経験を積めと言われました、ジェネカーを上げずに上下を走っていると、ゴムボートに乗ってILCAに乗っていた藤井が登場、世古口と植村がゴムボートに乗り移り、坂東社長と藤井がFAREASTに乗艇しました。風も落ちてきたことから、ジェネカーを上げて上下2回ずつ走り、1回ずつ上回収、下回収を行いました。フェリーの時間も迫っていたため、15時にはハーバーバックして、解装後、雨と波に打たれた我々はシャワーを先に浴びさせて頂き、本日の練習はこれにて終了致しました。

(午前中の間にシャンプーやボディーソープを買ってきて下さりありがとうございました。)

 

また、帰りのフェリー乗り場までは、陸奥田さんに送って頂きました。

あっという間に2日間が終わってしまい、スキッパーとしてどうすれば良いものか悩んでいると、植村がいろいろ話を聞いてくれました。

 

今回の遠征では、動画の向こう側にあったFAREAST28Rを走らせること自体は出来ましたが、ジェネカーシートが外回りになっていたなど同じミスが2回見られました、限られた練習時間と回数の中でこうしたことがないように、また、クルーワークに関しても、一人ひとりが自発的に動けるように知識と経験をこれからの練習で身に着け、7月遠征に挑みたいと思います。

 

今回の新門司遠征は最初から最後まで至れり尽くせりのもので、非常に良い経験をすることが出来ました。

最後に今回このような練習の場を用意して下さいました坂東社長をはじめ、石橋さん、吉瀬さん、藤田さん、上野さん、梅崎さん、原田さん、陸奥田さん、縄田さん、本当にありがとうございました。7月の遠征練習、8月のレース本番、どうぞよろしくお願い致します。

 

文責 宮武

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿