
MODEL 2012
ZX1400ECF | ZX1400FCF(ABS) |
ZX1400ECFA(SE) |
※当ページは加筆修正がある度更新される特殊なページです。
2006年発売以降、初めてのフルモデルチェンジとなる2012年モデル。
一見、外装を少しいじっただけのマイナーチェンジのように見えるが
フレームからエンジンに至るまで極限進化しており
完全にフルモデルチェンジと言ってよいだろう。
名称も新しく『Ninja ZX-14R』となり、『ZZR1400』の名は唯一欧州仕様のみに残った。
概観はこれまでのモデルを踏襲しており、
パーツも、ウインカーやテールランプ、ステップ、ミラーなど、主に保安部品等は共通だが、
それら以外の殆どのパーツは新設計となっており、見た目以上に変化率が高い。
スペック上の変化は下記の通り。

※エンジン性能欄の括弧内は、マレーシア及び東南アジア一般仕様
※表はクリックで拡大できる
比較しやすいよう、C/D型(2008~2011年モデル)を中心にまとめている。
A/B型(2006~2007年モデル)とC/D型に関しては
数箇所しか変更点が無いので色分けしいてないが、
E/F型(2012年モデル)との差異は非常に多いため、色分けをしておいた。
ピンクの項目がスペックに差がある部分だ。
一番大きな変更点が排気量の拡大。
ストロークが61.0mmから65.0 mmへと4mmアップし、排気量が1,352ccから1,441ccへとなった。
全回転域においてトルクが向上、特に中速回転域から高速回転域において大幅な性能向上を実現。
その最高出力は200ps、ラムエア加圧時で210psとなる。

とうとうラムエア加圧無しで、200psの大台に乗った。
またこれまで、日本に正規輸入されるモデルと、欧米モデルとには
パワーの差があったが、今回は共通のパワーとなっている。
正規日本仕様も、晴れてフルパワー仕様となったのだ。
注意しなくてはならないのが、フランス仕様。
フランスでは100馬力規制があるため、グンとそのパワーが抑えられている。
フランス仕様は、最高出力78.2kW(106PS)、最大トルク120.1N・m(12.2kgf・m)となる。
ちなみにフランス以外の欧州モデルは、フルパワー。
驚くべきは、排気量が増えているにもかかわらず、より高度なECUのプログラミングにより、
スロットルレスポンスを損なうことなく、なんと従来比で約8%も燃費性能を向上させている点だ。
まさにカワサキ史上最強となるパワーユニットと言えるだろう。
スペックでは見えない主な変更点─────────────────────────────
■エンジン周り
・シリンダーヘッドの燃焼室形状の製作過程を鋳造から切削へと変更。
・圧縮比が12.0から12.3へとアップ。
・吸気ポートは形状変更とポリッシュ仕上げの導入。
・排気ポートは直径を拡大し排気性能を向上。
・強度の高いカムチェーンを採用。
・新型油圧カムチェーンテンショナーを導入、冷却時のメカニズムノイズを減少。


・ピストンの軽量化。1個あたり-約6g。
・シリンダーヘッドにバイパス孔を設けポンピングロスを低減。
・ヘッダーパイプ径が、38.1mm~42.7mmのテーパータイプへとなる。
・クラッチにバックトルクリミッターを装備。


・エンジン外部に追加した配管を通して、オイルをピストン背面に噴射し
冷却効率を高めるピストンジェットシステムを採用。
・エアフィルターのガイドレールを排除することで、より大きなエアフィルターの採用を可能にした。
エアクリーナーエレメントの面積を拡大することにより、
有効濾過面積を約10%UPし、空気の通路抵抗を約60%改善。


・ラジエーターの塗装を廃止し、冷却効果優先とした。
・クーリングファンのデュアル化。これまでのφ185mmに加え、φ130mmのファンが追加された。


・オーソドックスな円柱形状のサイレンサーから、
ヘキサゴンスタイルのテールエンドを持つマフラーに変更。
増大したパワーに伴いサイレンサーを大型化し、音量や排出ガス規制をクリア。
大型化した分テーパーを着けてバンク角を稼いでいる。
・エグゾーストパイプのヘッドパイプの形状変更。
これまでのφ38.1mmストレートタイプから、φ42.7mmのテーパータイプへ。
■強力な電子デバイスを装備


・KTRC(Kawasaki TRaction Control)を装備。設定は3段階から選択可能。
・パワーモードセレクション機能を装備。フルパワー/ローパワーの2モードから選択可能。
KTRCと組み合わせる事により、8パターンのコンビネーションを作ることができる。
・従来のABSを進化させた、悪路にも対応したスポーツABSを装備。
ABSユニットも軽量化されている。


・マルチファンクション機能の切り替えスイッチが、左側のグリップホルダー部分に設けられた。
トラクションコントロール等の切り替えや、その他の切り替えが、ハンドルから手を離さずに可能となった。
・航続可能距離計が、燃料ゲージの精密化とECUの使用燃料モニタリングにより、表示精度が高くなった。
・エコノミカルライディングインジケーターの追加。
ライディング中、優れた燃費走行であるとECUが判断するとLCDスクリーンに表示、低燃費走行をサポート。
■フレームと足回り


・概観上は殆ど同じに見えるフレームも、実に約60%ものコンポーネントが変更を受けている。
高い剛性としなやかさを合わせ持つフレームとなった。
・スイングアームが10mm延長。ガセット(補強版)も追加され、強度も増している。
・前後サスのスプリングレートが高めに設定。
・ホイールのデザインを変更。フロント360g、リア1030g、計1.39kgの軽量化を果たしている。
・高出力化したパワーに対処するため、ドライブチェーンを強度の高い530サイズに変更。
・ステアリングヘッド周りの剛性を強化し、ハンドリング性能が向上。
■外装デザイン及びその他装備


・独創的だった“6眼”のヘッドライトは、独立型から一体型へとなり、
より戦闘的なデザインとなった。
・アッパーカウル スクリーン横の幅が広がり、ウィンドプロテクション効果を高めている。
・V字型のテールランプ、ウインカーは従来モデルと共通だが、
テールカウルのボリュームを増す事により、迫力のあるシルエットを演出している。


・サイドカウルの開口部面積を拡大し排熱効率を向上。
更にカウル後端に壁を設け、ライダーへの熱風を低減。
・カウルファスナーを可能な限り排除。カウル同士の接合部がフラットになった。


・新設計のシート。幅を広げると共に中央を盛り上げ、前後の段差を大きくした。
強烈な加速でもしっかりとライダーをサポートし、
パッセンジャーからの加重の軽減にもひと役かっている。
・立体タンクパッドが標準装備される。
・サイレンサー前部にヒートガードを追加。
・パッセンジャーのフットペグ後方にヒールガードを装備。
サイレンサーからの熱害、サイレンサーへの擦り傷を軽減する。


・アジア及びヨーロッパ仕様車は、グラブバーに荷掛け用フックが新設された。
・アジア及びヨーロッパ仕様車は、シート横に格納式のバンジーフックを増設。
・従来のキー付きヘルメットホルダーは廃止され、
シートを外したところにヘルメット用のフックが設けられる。
と、新規の部分を挙げるとキリがないが、全体として言えるのは
高い出力特性を得るためには、単に排気量を上げただけではなく
様々な要素を高い次元で改良し組み合わせる必要があるというのが
非常にわかりやすいモデルチェンジだったといえるだろう。
まさしく新たな最強最速マシンの誕生だ。
Note
2011/12/07 初回記事投稿
2012/10/19 記事修正(オーストラリア仕様・カナダ仕様、写真差し替え、写真追加)
2013/09/15 記事修正(名称修正等)
写真はクリックすると拡大されます↓
ASIA 東南アジア一般仕様 【 Ninja ZX-14R 】
ZX1400ECF

Metallic Spark BlackZX1400ECF

Golden Blazed GreenZX1400FCF(ABS)

Metallic Spark BlackZX1400FCF(ABS)

Golden Blazed Green
EUR 欧州一般仕様 【 ZZR1400 】
ZX1400FCF(ABS)

Metallic Spark BlackZX1400FCF(ABS)

Golden Blazed GreenFRA フランス仕様 【 ZZR1400 】
ZX1400FCF(ABS)

Metallic Spark BlackZX1400FCF(ABS)

Golden Blazed Green
USA 北米仕様 【 Ninja ZX-14R 】
ZX1400ECF

Metallic Spark BlackZX1400ECF

Candy Surf BlueZX1400ECFA(SE)

Golden Blazed Green
AUS オーストラリア仕様 【 Ninja ZX-14R 】
ZX1400FCF(ABS)

Metallic Spark BlackZX1400FCF(ABS)

Golden Blazed GreenCAN カナダ仕様 【 Ninja ZX-14R 】
ZX1400ECFA(SE)

Golden Blazed Green
訂正を1箇所お願いします。
スペック表の通称名で上から6番目、
シート高だと思いますが。
すみません、仕事柄あら捜しになっちゃいました。
ほ、ホントだぁ!
項目が800mmって、なんだそれ?(爆)
こういうのって1人で文字校やっているので
物凄く助かります。
本当にありがとうございました♪
他にもあったら是非教えてくださいね。
新型が出てしまい迷いましたが、黒影のカッコ良さにあこがれ新型よりZZR1400を購入!
これから雪が積もるので春まで納車になりませんが・・・
黒さんのおかげで夢を現実に変える事ができました。
ありがとうございます。
縁がありましたら、感謝の気持ちを込め、戸田久の冷麺箱でお届けします~!
これからも、色々勉強させて下さい。
ご購入おめでとうございます。♪(*⌒▽⌒)o∠※★:゜*ぱぁん
って、戸田久の冷麺っ!(爆)
なんか随分昔の記事も読んで頂いたようで
ありがとうございます。
このブログが何かのお役に立てたようでなによりです♪
今後とも宜しくです。
↓にてアップしてます。
http://www.sakai.zaq.ne.jp/kaz9_bike_custom/
BEET:フルエキ
LRC:クラッチカバー
オリジナルステッカーチューン etc
2014年式zx-14Rを買おうかと考えていますが、
モデルチェンジしたばかりだと色々問題も起こりやすい??ので 2015年式が発売されるのを待つのがいいのでしょうか?末永く乗りたいと考えています
良きアドバイスいただけたら幸いですm(__)m
2015年→2013年
でした
申し訳ありませんがよろしくお願いいたします