「お昼はそうめん、材料はいつも通り、今日はかき揚げもあるから・・」
奥さんはお出かけの様子。
「そうめんは2分弱、かき揚げと薬味の生姜は冷凍庫。いつもの手順通り。よろしく」
いつも以上に楽しそう。
鍋いっぱい、お湯の中にそうめん、かき揚げはチーン」出来上がりました。
私、得意ではないが温める、チンすることは手馴れたものである。
そうめん、つゆ汁はOK、かき揚げチーン済み。他に何かないかと冷蔵庫を覗く。
奥さんの得意な生姜と椎茸の佃煮を見つけました。「よしよしこれも」と。
「美味しかった」暑い日のそうめんは良いもの。
「ごちそうさまでした」満腹・満足。
夕刻、奥さんが夕食を作り始めました。
台所から「お父さん、かき揚げは食べなかったの」
「どういうこと」尋ねると、「かき揚げが残ってる、食べなかったの」と。
私、「・・・」暫し考え「チンして食べた筈、美味しかったよ。・・・、いや食べてないな」
奥さん、笑いが止まらない。つられて笑うが、あとは沈黙。「・・・・」
食べたのにスッカリ忘れたボケ老人の話は聞いたことがあるが、まさか、この私が。
「食べなかったのに食べた」と言い出すとは、痴呆老人そのもの。
気分は落ち込むみましたが、ここは笑うしかありません・・・。