一昨日にWOWOWで、007シリーズの「スカイフォール」をまたまた観ました。
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初めて映画館で観た時は、これはシリーズ屈指の駄作であると思いましたが、改めて観ると映画館よりもテレビの方がスコットランドの景色は綺麗だと思いました。
また、ジュディ・デンチのMの最終回だと考えると、これはこれで良かったのかもしれないと思いました。
ただ、やっぱりいろんな部分で薄いんですよね。
「スカイフォール」の前作「慰めの報酬」で現地連絡員のフィールズが用意したホテルが気に入らず、ボンドが別の高級ホテルのスィートルームに移るシーンがありますが、やっぱりあれこそが007の世界なんですよね。
それに比べると「スカイフォール」の例えばシリーズお馴染みのカジノのシーンがありますが、これまでのシリーズのカジノに比べるとハリボテみたいな感じがします。
そして、Mの最終回はもちろんシリーズ50周年作品であると考えると、登場するキャラクターがいずれも物足りない。
シルヴァは何度観ても中途半端ですし(「ゴールデンアイ」の006や「ワールド・イズ・ノット・イナフ」のレナード&エレクトラ・キングの比べると生理的にショボイ)。
前々作の「カジノ・ロワイヤル」で新人の00要員にリセットされたにも関わらず、今作でボンドは伝説の00に復活していますし。
やっぱりイヴがマネーペニーとか悪夢ですし。
肝心な部分の音楽は前作まで音楽を手掛けていたデヴィッド・アーノルドのサウンドをそのまま引用するのもいかがなものかと思いますし。
また、「スカイフォール」がシリーズ最高傑作の理由の一つとして、サム・メンデス監督が名作「ダークナイト」に倣って撮影した「スカイフォール」は当然傑作なんだそうですが、こんな根拠レスで無責任な評論はないと思いました。
もちろんこれらが低予算に起因しているとも思われますが(逆にこれまで以上の予算で制作されていたら、お釣りがもらえたかもしれません)、それは理由にならないですし(ただこれがそもそも低予算でなかったとすると、かなりの重症ですが)。
ただ、「スカイフォール」にシリーズ屈指の駄作の座を譲ったのは、この次の「スペクター」ですね。
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WOWOWで続けて放送されたのでこれも前半を観直したのですが、続けて観ると滅茶苦茶ですね。
「スカイフォール」のラストをナチュラル無視な展開というか、新しいMとはQも含めてなぜか冷え切ってますし、ジュディ・デンチのMは引退させてもらえませんし。
そして、ショボいシルヴァのボスは当然ショボいという展開。
あのシルヴァに部下がついていく理由にはなりますが。
それはこれまでの悪役さえもしょんぼりさせてしまう展開だったと思いますし、「スカイフォール」やボンドの幼少時代とは切り離した話にすべきだったと思います(やっぱり「スカイフォール」も「スぺクター」もボンドの過去を掘り起こす必要はなかったと思います)。