天才ドリブラーよりちょっと前のお話。当時、デヴィッド・ボウイ好きのバンド小僧だった僕はサッカーなんてまるで興味はありませんでした。小学校の頃、学校のクラブに通った時期もありましたが、ボールを蹴るよりも走らされてばかりで、あんまり楽しい記憶もなかったです。
そんなある日、サッカー好きの弟がSFCの「スーパーフォーメーションサッカー」にハマってて、もっとも身近な僕に対戦オファーがきました。暇つびしに付き合ってみたのですが、これがまたおもろい!名前の通りフォーメーションが選べ、選手には名前と能力差がありました。ゴールを決めれば選手は喜ぶし、ファウルをすればレッドカードで退場。今でこそ当たり前ですが、当時としては画期的でした。中でもFWにパステンとプリット、DFにハイカルトを擁するオランダとMFにマッテルス、FWにプリンスとフェアリーを擁するドイツがお気に入りでした(特にプリットで右サイドを突破し、カーブを掛けたシュートを打たせるのが好きで、兄弟の間では後に「グーリットシュート」と命名されました)。
そして「スーパーフォーメーションサッカー」にハマった僕を弟は本物のサッカーにハメました。
「兄者、本物のパステンとハイカルトが見たくないかい?」
(次回ミラノダービーへ続く)