プジョー・207が遂に日本デビューを果たしました。個人的にプジョーは生まれてはじめて自分のお金で買える範囲で欲しいと思ったメーカー(もちろんロータスやアストンマーチンといったボンドカーメーカーを除いてます)ですので、非常に注目していたのですが、ちょっと寂しい気分にもなりました。
今から約10年ほど前のお話(いつも約10年前だなぁ、、、)。何気なしにTVを付けたらBSでWRCが放映されており、フランス・コルシカのターマックラリーで2リッター・ターボ+4WDのWRカー勢に2リッター・NAのFFのプジョー・306Maxiが挑む姿にひと目ボレしました(確か3位入賞だったと思います)。
てな訳でずっと306が欲しくてお金を貯めてたんですが、いざ306購入となった時、後にWRC3連覇を達成する206がデビューしちゃったんですね。となりゃあ、いずれWRCに参戦するであろう206にターゲットが移った訳です。で、日本デビューしたての206に試乗したのですが、、、。結果、クワヒロ・バラーナのマシンはかつてWRCで活躍したアバルトの匂いをほんのかすかに残すフィアット・プントになった訳です、、、。
前置きがずいぶん長くなりましたが、プジョー・207。まず、おどろいたのがスポーツグレードであり、トップグレードの名称がS16からGTに変わったこと。106や306はもちろん206にも設定されていたS16。以前誰かが「S16は日本でいったら(スカイラインの)GT-Rみたいなもの」といってましたが、それはちょっといいすぎかなぁとも思いますが、少なくともホンダのTYPE Rと同じ意味合いが強かったと思います。しかもNAから1.6リッターのターボにもなっています。NA好きの私としましてはちょっと残念です。
そして、MTがGTにしか設定されてないこと(206もいつのまにかMTの設定がなくなってる!!)。初代VW・ポロもそうでしたが、やはり安価で外車の右ハンドルのMT車が買えるのがプジョーの魅力(スタイルと呼ばれるグレードですね)だったと思うのですが、、、。206で日本での販売台数が大幅に伸びたそうですが、なんかVW化しているような気がします(現行のVW・ゴルフやポロもベースグレードはNA&ATでトップグレードのGTiはMT&ターボですね)。
余談ですけど、プジョーのS16の真の後継者(特に1.3~1.6リッターの106)はトヨタ・ヴィッツのRSやスズキ・スイフトのスポーツ、日産・マーチの12SR、そしてマツダ・デミオのスポルトになるのかもしれません。
まあ、試乗してないので何とも言えませんが、時代が変わったのか、プジョー・207には一抹の寂しさを感じます。もっとも、206のMTに試乗した時、元々左ハンドルを右ハンドルにした故か、何か違和感があってプントに寝返ったクチなんですけどね。