モダンサッカーにおいて中盤の得点力が重要なファクターになっていると思います。
その担い手とも言えるのがアルゼンチンのマラドーナやイタリアのバッジョに代表されるファンタジスタにカテゴライズするにはいささか抵抗があるMF、イングランドのジェラードやランパード、ドイツのバラックら”ニュープレイメーカー”や”オールアクションMF”と呼ばれるリアリスト。中盤で攻守両面に関与し、時にはセカンドストライカー、時には守備的MFの顔を持つ新しい司令塔が不可解な判定でヨーロッパ勢が涙を呑んだ2002年W杯以降フランスのジダンやイタリアのトッティら一度は復権を果たしたフィジカル面でも長けたファンタジスタに代わってモダンサッカーの中盤センターに君臨していると思います。事実ローマのトッティはCFにポジションを上げ、トップ下を務めるのはこれまでブラジルや日本で言うボランチに位置していたペッロッタであり、ジェラード擁するリバプールにランパード&バラックを擁するチェルシー、そして元祖ニュープレイメーカーとも言える元イングランド代表MFスコールズを擁するマンUらイングランド勢がCLのベスト4を締めているとことからも伺えると思います。また、2006年W杯の日本がオーストラリアの選手で気を付けなければいけなかったのはファンタジスタのキューウェルやCFのヴィドカではなく、エバートンのニュープレイメーカー・ケーヒルだったことも記憶に新しい所だと思います。
一方、サイドやトップへポジションを移したファンタジスタもパサーからフィニッシャーへと変貌を遂げ、ファンタジスタから新たに”ソリスト(独奏者)”の称号を得ています。ブラジルのロナウジーニョ&カカ、”マラドーナの再来”メッシ。そして、今季プレミアリーグ&CLの得点ランキングトップを走るマンUのポルトガル代表MFC・ロナウド、、、。
もはやFWに求められる仕事は”ニュープレイメーカー”や”ソリスト”のアシスト役なのかもしれません。