先週末のことですが、今週土曜日に同心児童館で行う工作教室で使うのに必要な秋の落ち葉やドングリを拾い集めていた道中でムクロジ(無患子)の実が落ちていることに気づき、状態のよいものを少しだけ頂戴して持って帰りました。
漢字では無患子と書き表しますが、これを「子供が患うことなし」と語呂合わせでこの実をお守りにすることもあり、社寺の境内に植えられている姿も見かけます。
なおムクロジという語源は諸説あるようです。有力な説のひとつには、このムクロジの種子を羽根突きの羽根の玉に使いますが、この羽根はトンボ(蜻蛉)を表しており、さまざまな病気を持ち運ぶカ(蚊)を食べてくれる益虫を生かすよう落とさないように羽子板で打ち合う羽根突きで子供の健康を祈り、漢名の無患子(むかんし)が転訛してムクロジとなった説があるようです。もうひとつは別属ですが同じムクロジ科のモクゲンジの中国名である木欒子(もくらんし)を誤ってこの木に当ててしまい、その読みが転訛してムクロジになったという説もあるようです。
蒴果は熟すと果皮が透明になり、中に入っている種子の黒色がうっすらと透けて見えますが、すでに果皮が取れてなくなり剥き出しで落ちていた種子のうちきれいなものも拾ってもらってきました。
それ以外に、たいていは実がひとつだけという状態でついていると思うのですが、中には2つあるいは3つがくっついている実もあるようで、こちらは小さいですが3つついたムクロジの実のようです。
真っ黒けになってかなり乾燥していたので、中の種子まで期待していなかったのですが、帰宅してから分けてみたら簡単に外れました。
接合面は柔らかく簡単に穴を開けられたので、種子があることも確認でき、千枚通しを使って取り出すこともできました。
一番最初に写真で紹介した果皮がついている3つは、ムクロジの実の果皮はサポニンを含んでいるため水に入れて泡立てると石鹸代わりになるので、種子を取り出した後に果皮を使ってシャボン玉液でも作って遊んでみようかな。もちろん集めた種子は工作教室で参加する子供たちがひとつは手に入る分だけ持っていくつもりです。
お念珠の珠にも使われる種子ですが、略式の数珠にしても数が足りないので、残りは羽根突きの羽根でも作ってみようかな。それと、ムクロジの実も煎ってから殻を割って取り出した中身を食べることができるそうですが、こちらはどうしようか考え中です。