京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

今日は「七夕」です

2015-07-07 07:23:32 | 歳時記・文化・芸術
今日7月7日は、五節供(節句)のひとつである「七夕(たなばた/しちせき)」という日です。
先日から笹の飾りつけをあちこちで見かけますが、もう願い事を書いた短冊を笹に結ばれましたでしょうか。




元々は中国の行事で、中国に伝わる牽牛と織女の伝説から、当時の中国の女性たちが織女に技芸上達と良縁祈願したことが始まりだと言われています。
これが日本にも伝わり、日本に古くから伝わる棚機津女(たなばたつめ)の話が合わさって行われるようになった風習が、現在の七夕につながっているとのことです。
七夕を「たなばた」と読むのもこの棚機津女の「棚機」から呼ぶようになったという説や、牽牛と織女がそれぞれ司る耕作と蚕織から「種物(たなつもの)」「機物(はたつもの)」から呼ばれるようになったという説もあります。

また、この日には、現在の素麺の原型ともいわれる索餅(さくべい)というお菓子を食べる風習もあります。
この索餅は中国起源の食品で、中国の古い書物には「小麦粉と米粉を水で溶き、塩を加えて縄状にしたものを乾燥保存し、茹でて醤油や味噌、酢をつけて食べた」という記録が残っているようです。
その後、日本にも伝わり、奈良時代にはコメの端境期の夏の保存食として用いられ、平安時代には民衆が行っていた七夕や盂蘭盆が宮中行事として取り入れられた際に、宮中でも食するようになったようです。
残念ながら現在では、この索餅を食する風習は廃れてきているようですが、地域によっては索餅に代わって麦餅や素麺をいただく風習がつづいています。




ちょうど麦の収穫期ですから、旬のものをいただくのはよいことですね。

今日はあいにくの天気で、星空は望めないかもしれませんが、今年の七夕をそれぞれの祝い方で楽しみましょう。
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