京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

葉っぱの上に花が咲いている?

2018-12-17 07:10:38 | 園芸・植物・自然環境
こんな奇妙なかたちの花を咲かせる植物があります。葉っぱの上で花が咲いている?




ちょっと早いかもと思いながらも、岡崎疏水沿いの花壇に植えられているルスクス・ヒポフィルムという植物の開花状況を確認しに行ってみると、もうすでに花が咲き始めていました。この葉に見えるものは「葉状茎」という茎で、葉ではありません。本当の葉は退化していてほとんどわからず、この茎が葉の代わりに光合成をしています。

このルスクス・ヒポフィルムはナギイカダ(梛筏)の仲間で、大西洋に浮かぶポルトガル領のマデイラ諸島から地中海沿岸を経てコーカサス地方にかけて分布し、いけばなの花材にも利用されているようです。近縁のナギイカダは京都府立植物園にも植えられていますが、こちらの花は蕾のままで、赤い実が一段と鮮やかさを増していました。




似たような植物にハナイカダ(花筏)がありますが、このハナイカダは花柄と葉の中央脈が合着しているので、間違いなく葉の上で花を咲かせていることになります。なおナギイカダという和名は、葉(実際は葉状茎)がナギ(梛)に似ており、ハナイカダのように花を咲かせることから名付けられています。

華やかさには欠けるかもしれませんが、ちょっと変わった、話のネタにはなる植物でしょうか。

そうそう、ルスクス・ヒポフィルムが植えられている花壇の近場でもある夷川ダムでは、オオバンとキンクロハジロが優雅に水面を泳いでいました。







京都府立植物園では、北山門から入ってすぐのところにある噴水の周囲をセグロセキレイが歩き回っていました。




冬の野鳥観察も楽しいものですね。
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