環境学を学ぶ身として必須になるレイチェル・カーソン女史の「沈黙の春」を初めて読んだのはもう四半世紀ほども前のことになりますが、ひさしぶりに文庫本で読み返してみました。コロナ禍ではなく農薬禍を対象にした書籍ですが、頭の中を整理して考えをまとめるための何かヒントがあるのでは、という思いからです。
学生時代に読んだときも、出版されて30年以上経つにもかかわらず「何も変わってないのではないか」という思いが強かったのですが、いま読み返してみて感じたことも、これまでに科学で解明されたことが多数あるはずなのに、人間がやっていることはカーソン女史が生きていた時代と何ら変わっていないのではということでした。

新型コロナウイルスについては、その発生源もいろいろと取り沙汰されており、中には武漢の研究所で人為的に作成されたウイルスが漏れ出たのだというようなこともまことしやかに囁かれています。でも、人為的であろうがなかろうが、いずれにしてもコロナ禍も「人間がみずから招いた禍」であることに変わりはないという気がします。
人間と自然は対峙するもので、人類が知りえた科学や文明でもって自然を操るかのように利用して利益を得るが、利用することによって生じる「負」の面には目を向けず(そのリスクを請け負わず?)に、バランスを欠いた行動を取り続ける限り、新型コロナウイルス感染症が終息しても、新型コロナウイルスに代わりうる第二、第三の「驚異」が次々とやってくるのではないでしょうか。
また現代は、さまざまな情報が錯綜しているとも言える時代であり、だれでも簡単に情報を得られるだけでなく、だれもが情報発信者になれる時代でもあることから、情報の真偽がますますわかりにくくなっているとも言えますね。だからこそ情報を取捨選択できるリテラシーを身につけて自分の頭で考え、周囲や自分自身にも不用意に「恐怖」を植えつけないことも必要だと思います。
さて、この「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソン女史は、ペンシルベニア女子大学には英文学で入学しますが途中で生物学に転向し、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で動物発生学の修士号を取得した海洋生物学者です。他にも「潮風の下で」「われらをめぐる海」「海辺」といったすばらしい作品も発表されていますので、興味のある方はこちらも読んでいただきたいですが、一番おすすめなのは「センス・オブ・ワンダー」です。できれば原書も目を通してほしいなあと思っています。私も「沈黙の春」を適当なところで区切りをつけて読み終えては、この原書に掲載された自然のすばらしい写真を眺めながら頭の中を整理しています。

日本語には訳しにくいので、翻訳本も「センス・オブ・ワンダー」の題名で出版されています。センス・オブ・ワンダーとは、説明的になりますが、自然やその現象に触れることで受ける不思議な感動や心理的感覚のことです。急逝した姪の代わりにレイチェルがひきとった彼女(姪)の子供ロジャーと一緒に海辺や森林で過ごして得たかけがえのない経験を踏まえて書かれた書物で、すでにこのときがんの宣告を受けていたレイチェルの心情も多分に含まれているのだと思います。
自然に対する人間の横暴を警告した書籍が「沈黙の春」であるなら、自然のすばらしさとそれを受け取る感受性を育むことの大切さを説いたのがこの「センス・オブ・ワンダー」であるかと思います。彼女の作品の中では一番平易な文章なので読みやすいかと思います。とくに小さなお子さんを育ててられているお父さんお母さんにも読んでほしい作品です。
なんだか支離滅裂な文章になりましたが、ブログ管理者の私見ですので、適当に読み流してください。
学生時代に読んだときも、出版されて30年以上経つにもかかわらず「何も変わってないのではないか」という思いが強かったのですが、いま読み返してみて感じたことも、これまでに科学で解明されたことが多数あるはずなのに、人間がやっていることはカーソン女史が生きていた時代と何ら変わっていないのではということでした。

新型コロナウイルスについては、その発生源もいろいろと取り沙汰されており、中には武漢の研究所で人為的に作成されたウイルスが漏れ出たのだというようなこともまことしやかに囁かれています。でも、人為的であろうがなかろうが、いずれにしてもコロナ禍も「人間がみずから招いた禍」であることに変わりはないという気がします。
人間と自然は対峙するもので、人類が知りえた科学や文明でもって自然を操るかのように利用して利益を得るが、利用することによって生じる「負」の面には目を向けず(そのリスクを請け負わず?)に、バランスを欠いた行動を取り続ける限り、新型コロナウイルス感染症が終息しても、新型コロナウイルスに代わりうる第二、第三の「驚異」が次々とやってくるのではないでしょうか。
また現代は、さまざまな情報が錯綜しているとも言える時代であり、だれでも簡単に情報を得られるだけでなく、だれもが情報発信者になれる時代でもあることから、情報の真偽がますますわかりにくくなっているとも言えますね。だからこそ情報を取捨選択できるリテラシーを身につけて自分の頭で考え、周囲や自分自身にも不用意に「恐怖」を植えつけないことも必要だと思います。
さて、この「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソン女史は、ペンシルベニア女子大学には英文学で入学しますが途中で生物学に転向し、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で動物発生学の修士号を取得した海洋生物学者です。他にも「潮風の下で」「われらをめぐる海」「海辺」といったすばらしい作品も発表されていますので、興味のある方はこちらも読んでいただきたいですが、一番おすすめなのは「センス・オブ・ワンダー」です。できれば原書も目を通してほしいなあと思っています。私も「沈黙の春」を適当なところで区切りをつけて読み終えては、この原書に掲載された自然のすばらしい写真を眺めながら頭の中を整理しています。

日本語には訳しにくいので、翻訳本も「センス・オブ・ワンダー」の題名で出版されています。センス・オブ・ワンダーとは、説明的になりますが、自然やその現象に触れることで受ける不思議な感動や心理的感覚のことです。急逝した姪の代わりにレイチェルがひきとった彼女(姪)の子供ロジャーと一緒に海辺や森林で過ごして得たかけがえのない経験を踏まえて書かれた書物で、すでにこのときがんの宣告を受けていたレイチェルの心情も多分に含まれているのだと思います。
自然に対する人間の横暴を警告した書籍が「沈黙の春」であるなら、自然のすばらしさとそれを受け取る感受性を育むことの大切さを説いたのがこの「センス・オブ・ワンダー」であるかと思います。彼女の作品の中では一番平易な文章なので読みやすいかと思います。とくに小さなお子さんを育ててられているお父さんお母さんにも読んでほしい作品です。
なんだか支離滅裂な文章になりましたが、ブログ管理者の私見ですので、適当に読み流してください。
良い細菌も消毒される。
翌年・翌々年は、いままで眠っていた細菌・ウイルスが復活するような気がしています。
おそらく人類がこれまでに薄々と感づいていたけれど、放置しておいてもやり過ごせた問題が、新型コロナウイルスの感染拡大によって白日の下に晒されたのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの対策も重要ですが、自然界における人間の立場と立ち居振る舞いを根本的に見直さない限り、これまでの課題が累積したかたちでさらなる脅威が襲ってくるように私も思います。