京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

これは小杯水仙?

2022-04-02 19:02:27 | 園芸・植物・自然環境
春休みに入った先月末のこと。第四錦林小学校の裏手にある花壇で数輪咲いていたスイセン(水仙)の花。ぱっと見には副花冠にフリルがあるので喇叭水仙のようにも見えますが、全体的な花のかたちは房咲き水仙のように感じられるのに房咲きではなく一輪咲き。




ちょっと調べてみたら、英国王立園芸協会(RHS)の分類ではスイセンは13の部門に分類されており、これまで単純に喇叭水仙と思っていたものも、大きく分けると副花冠の長さで喇叭水仙の他、大杯水仙、小杯水仙に分けらるようです。

13分類のうち、咲き方や花のかたち、大きさが似ている3部門だけ抜き出すと……

・副花冠の長さが花弁と同程度の長さか、花弁より長いもの→喇叭水仙
・副花冠の長さが花弁の3分の1以上で、花弁より短いもの→大杯水仙
・副花冠の長さが花弁の3分の1以下で、花弁より短いもの→小杯水仙

ということで、これまで喇叭水仙だと思っていたものもひょっとしたら大杯水仙になるかもしれないなと、あらためて思った次第です。

あと勝手に小杯水仙と大杯水仙の違いは長さだけでなく副花冠の「大きさ」も関係していると思っていたのですが、どうやら長さだけのようで、そうするとこれは3分の1以下なのかどうか微妙だなと思っています。

ただ咲き方は一輪だけなので、房咲き水仙とは明らかに違うことはわかるかと思います。

房咲き水仙の黄房水仙(過去記事より再掲。2021年2月に撮影)


たぶんこちらは喇叭水仙と房咲き水仙になるかと思います。

喇叭水仙と房咲き水仙(過去記事より再掲。2021年2月に撮影)


副花冠のかたちだけ取り上げると、原種スイセンのひとつであるナルキッスス・キクラミネウス(分類としてはシクラメン咲き水仙)も喇叭水仙の副花冠に似ているかもしれませんね。

ナルキッスス・キクラミネウス(過去記事より再掲。2019年3月撮影)


あちこちと取り止めのない話に広がってしまいました。さて、1枚目の小杯水仙とおぼしきスイセンですが、しっかりと副花冠や花弁の長さと比率を測ってみようかな。スイセンと言えども奥が深いことにあらためて思い知った次第です。

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