彼岸とは言え、北山でも昼間は夏のような暑さが続いていますが、先週9月20日、京都府立林業大学校の学生さんが北山林業の枝打実習に来られました。
まず研修室にて北山林業の基本的な育林施業法について学びます。
「林全体を見ながら個々の木の成長に応じて残す枝の量を変えていくのです・・・」人間の集団生活に通じるものがあります。
講師の話は大変興味深く、我々スタッフも大いに勉強になりました。
また講師のお家に保存されている、北山丸太が受賞してきた数々の賞状も披露され、中には明治末期の博覧会での受賞賞状もあり北山丸太の歴史と品質の高さが伝わってきます。
講義が終わると、最初に「鎌砥ぎ」の指導。ちょっとした不注意で大けがをするので真剣そのものです。
「そこそこ、そこが大事なんだ!」指導にも熱が入ります。
先生だって指導を受けます。学ぶ姿勢を忘れない先生って素晴らしいと思います!
いよいよ次は北山杉の林に入って本番の「枝打」実習です!
枝打職人さんの後ろ姿!かっこ良いと思いませんか?
まず枝打指導講師の実演を見て勉強します。
でも実際にやるとおっかなびっくり、簡単には出来ません。その気持ち良~く分かります!
枝打跡は「五円玉」のようになるのが理想ですが、実習枝打では当然うまくいかず、後で職人さんが修正していきます。
徐々に作業の位置は高くなっていき、
はしごが必要になってきます。
しかし北山枝打のはしごは“可動式”で、熟練者には便利なものですが、初めて登るとホント怖いです。
職人さんが手本を見せます。
これ、分かりますか?「受けばしご」と言ってはしごを浮かせてはしごが掛かっている部分の枝を打つ体勢です。凄い!
熱血指導と学生さん達の若さと熱意で、徐々にはしご作業もさまになってきました。
もう立派な作業風景です!
更に一歩進んで、はしごのてっぺんに乗って高所の枝を打つ技を伝授しているその時、
職人さんによる“猿飛び”のデモンストレーションが始まりました。
はしごを使わず、木から木へと渡っていきます!凄い!!
足で身体を支え、手を離しています。昔は高いところはこうして枝打していたそうです。60代半ばとは思えない身の軽さです!!!
「タカスギ~、タカスギ~~タカスギ~」分かる人には分かります!!!
これを見ていた学生さん達、試行錯誤の末、はしご無しで身体を支えられるようになってきました。さすが若いちから!
北山には今こういう若い力が必要です。学生の皆さん、北山に就職!期待しています!
再び“猿飛び”が始まりました!日の光を受け、本当にかっこいいです!!!
これまでの作業のチェックと修正をしていきます。“猿飛び”も凄いですが、「きめ細やかな枝打」、これが基本中の基本です!
どこが良かったのか悪かったのか、職人さんの指導に耳を傾け、修正作業。みんな本当に真剣です!
作業終了後、「講師の皆さん有難うございました!」元気の良い、でも礼儀正しい生徒さん達でした!!!
まだ日中は暑いですが、もうススキが夏の終わりを告げています。
北山杉の林と清流が静かに秋を迎えています。
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