「京都・北山丸太」 北山杉の里だより

京都北山丸太生産協同組合のスタッフブログです

全国からやって来た銘木にふれて。

2012年12月14日 | 日記

すでに先月末のことになりますが、摂津の大阪銘木市場で開催された全国銘木展示大会の最終日に行ってきました。

銘木中の銘木には各賞が授けられ、前日に引き続き即売も行われるので、出展中の北山丸太も一体どれくらいで競り落されるのか興味津々です。

 

午前9時すぎに北山杉の里を出発、道中には「~木材」「~銘木店」とボディに書かれた車と出会い行き先が同じなんだと何故か心躍ります。

大阪銘木市場の大きな看板が見えてきました。到着! 

 

この銘木市場通りの標識がたくさんあがっています。え?この通りも?ここも?

そう、何筋もに渡って奥まで立ち並ぶ木材関係のお店。さすが大阪、規模の大きさが違いますね。 

 

受付の準備も整って、買い方さん用の黄色い帽子が並んでいます。

 

昨年は木の国・岐阜で開催された全銘展。全国から集められた優良銘木が、今年は大阪で見られるとあって入る前からドキドキワクワク❤ 

 

北山丸太の競りが始まるまで時間があったのでぐるりを一周してみました。外にも椪立てしてあります。 

 

この分厚い一枚板! 長尺のものは横に倒してあります。数多く並べられるという利点があります。 

 

一方、縦置きは場所をとりますが、じっくりと木目や状態を見ることが出来ます。 

 

こちらは屋久杉の変木? もの凄く大きくて年代ものなんだろうなと思います。一体、何に使われるのでしょう? 

 

 

 あちらこちらで人が集まり始めました。品定めでしょうか。

 

「浜」という文字をよく目にしました。これは、コーナーと言いいましょうか。「針立浜」は針葉樹の立ててあるコーナー、という感じです。 

 

 

 よく解らないけれど杉の杢板?

 室内に展示してあるものはきっとイイものに違いない、と素人判断です(笑)

 

前もって審査会が行われていましたので、私たちが行った最終日には授賞した銘木に賞名が貼ってありました。

 

各賞は内閣総理大臣賞、農林水産大臣賞、林野庁長官賞などなど。

初めて知ったのですが、各賞は1出展者につき一つと決められているそうです。なので賞を受けた木が受賞していないものより良いかは言い切れません。

例えばある出展者が3つ出展されたとしてその内一つが受賞すると、残りの二つはいくら良いものでも受賞できないからです。 

 

徳島産の唐木。こちらも床柱として使用されるようです。見慣れた京都のものとはまた違った雰囲気です。 

 

さていよいよ、特選展示品と書かれたコーナーで我が北山丸太の競りが始まろうとしています。隣は吉野産の杉です。 

 

振り子さんの田中さん、まだお若いようです。「さぁ~~次はぁ~京都から~北山丸太~~みなさんどうぞ~よろしくお願いしま~す」と声高らかに。 

 

あ! ひと際背が高いと思ったら足下は花魁さんのこっぽり? これで移動するのもなかなかしんどいんじゃないでしょうか。

聞きますと、北山杉の競りでも以前は履いていたそうです。 

 

賑やかな競りの風景です。北山丸太の倉庫でもこんな風にたくさん買い方さんが来て下さったらいいいな!

 

木肌の美しい人造絞。

 

優良丸太にだけ貼られる、ブランドラベル。 やはり全国レベルで見ても、北山丸太は特別でその緻密さや美麗さは垂涎の的だと言うことは集まって来られる人の数を見ればわかります。「特選展示品」のコーナーですから。

 

ビニロンで包んであるので見にくいですが… 

 

林野庁長官賞を受賞した縮緬絞。見事、高値で落札! 

 

静かに競り落とされる独特のやりとりは北山と変わりません。それでも活気が感じられたくさんの黄色い帽子が嬉しく感じたのでした。^^ 

 

 

 会場には細工を施した木工品も即売されていました。

 

 

 「あれを見ておいで!」と言われて近づくと、まぁ何と立派な欅の盤でしょう! 大きさは2丁と言うそうですが。

写真にうまく出来なかったのですが、その右側の小さい方は「玉杢(たまもく)」という珍しい木目が出ています。

どちらも素晴らしい展示品です。

 

こちらは農林水産大臣賞を受賞しています。このままか半分にスライスしてテーブルなどになるそう。一体いくらの値段がついたのでしょう。 

 

木工工芸や家具に使われるトチ。その他、青森のヒバやマツ、ケヤキ、ヒノキの逸品が勢揃いしていました。 

 

天井板の競りが始まっています。こちらも盛況の様子。 

 

和室が少なくなった近年、天井板を見ることもあまりなくなりましたが、この木目の美しさや木から発せられる優しい雰囲気は無くして欲しくないと思います。 

 

最・高・級と金色バックに書かれていると本当に最高級に見えますね~「うづくり仕上げ」と言うのは「浮造り」と書いて、木のやわらかい夏目の部分を削ってより木目を浮きたたせた加工のことだそうです。 

 

・・・という訳で、ここに掲げたのはほんの一部ですけど、まだまだ紹介しきれないほどの多くの銘木が全国から集まって来ていました。

初めての大きな展示大会。初めての大阪銘木市場の雰囲気は京都で言うと中央卸売市場のような佇まいでしたが、それでもシャッターを閉ざした銘木店や会社がちらほらとあり状勢の厳しさを物語っていました。

そんな現状の中でやっと、地球温暖化防止や地産地消が囁かれ始め、森林を大切にしようという動きが活性化してきました。

苦しい時期を乗り越えて、木造建築の良さが改めて見直され森林で働く人も、地元の木材で出来た家に棲む人も、施設を利用する人も笑顔になるいつの日か…全銘展でも「待ってました北山丸太!」と声が上がることを願います。

 

おっとその前に、北山丸太生産協同組合でもいよいよ来週12月17日(月)~19日(水)、第38回京都特産 北山丸太展示大会が開催されます。

現在、展示大会に向けて生産者の方々が自慢の北山丸太を搬入され、椪番貼りの作業中です。

月曜日には優良丸太の審査会が行われ、京都府知事賞・京都市長賞・近畿中国森林管理局長賞・全国銘木連合会会長賞・京都市森林組合組合長賞・京都北山丸太生産協同組合理事長賞の6点が表彰されます。

12月19日(水)午後1時~展示即売

一般公開は12月17日(月)より、19日(水)の午前中まで。

さまざまな美しい北山丸太がおよそ3000点、展示場を埋め尽くします。ご興味のお持ちの方は、是非お越し下さいませ。

 

京都北山丸太生産協同組合

〒601-0125 京都市北区中川川登74

TEL 075-406-2955

URL http://www.kyotokitayamamaruta.com  

 

 

 

 


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