今年2月のスペイン・バルセロナテストにて。
最終日の夕方、帰り便に間に合わなくなりそうだったので
慌ててピット裏の駐車場を出るのにハンドルを切った瞬間、
曲がり角にアイルトン・セナのモニュメントに気が付いた。
まるで時が止まったかのようでした。
それまで何度も通っていたのに気付かなかった。
ここに居たのか…
クルマを降りて向かい合う。
セナの居た世界に自分が在ることに気が付いた。
アイルトン・セナがいたから今のエンジニアの自分があるのだと思う。
しかしながら、自分がF1の世界に辿りついた時もセナの存在を忘れていた。
あの時のF1映像を見ても、自分の今居る世界とは違う世界のように感じる。
アイルトン・セナが駆けていたF1の世界は特別だった。
僕がエンジニアとしてF1を目指し始めた時、
すでにセナは居なかったからセナの世界を目指すようなものではなかった。
でも、このモニュメントと向かい合い、セナが居たことを実感する。
ここには確かにセナが居た。
アイルトン・セナを一言で語るのは難しい。
と言うより、言葉にする前に彼はいなくなってしまった。。。
だから、自分の中のアイルトン・セナを触れられると何とも複雑な気持ちになる。
僕が中高生の頃のセナは「徹底的に速かった。」としか分からなかった。
今、エンジニアとして彼のドライビングを見ると…
信じられないぐらいの腕っ節であることが分かる。
英雄や凄腕ドライバーが揃うF1。
そのドライバーたちの中でもNo1と呼び声が高いのがアイルトン・セナである。
BBCの番組トップギアで特集されていました↓
元F1ドライバーのマーティンが上手に解説してくれています。
「セナは第六感があるようだ。コーナーに入る前からどのぐらいのグリップが必要なのかを完全に分かっているかのように、マシン限界を引き出す運転をする。あんなの僕には出来ないよ。」
まるでダンスするかのようにクルマを震えさせながら走っています。
クルマを速く走らせるには、タイヤが13%ぐらいのスリップを起こす事が最も効率的なのですが、
彼のタイムアタック時は非常に高い頻度でその理想領域にクルマをコントロールしているのです。
仕事で今のF1ドライバーの走行データを目にしますが、
彼らは本当に人間か?と疑うぐらい正確にクルマをコントロールしています。
その彼らが尊敬するアイルトン・セナなのだから、一体どんなデータを描くのかとても興味深い。
1994年5月1日の事故映像は今でも直視出来ない。
あの時以来、レースでの事故を見ると心に突き刺さる感じがします。
いくら競走の世界でも守らなければならない安全の領域があるのだと常日頃思っています。
軽量化や新機能などの究極の性能とそれらの超短期開発が求められる世界ですが、
何よりも安全を守った範囲での競走だと思っています。
しかも開発者、供給者の安全の一線越えてはいけない判断が命綱でもあると常日頃感じます。
とは言え想定外の使われ方がある中、今年も我々が開発&供給した部品による不具合はゼロでF1の2011年シーズンが終わったことに何よりも達成感を得ております。
セナのモニュメントに向かい合って忘れてはいけない事を示された気がします。
今年もタイトルを取れなくて厳しいシーズンでしたが、
超えてはならない一線の上で競争力ある製品を開発していかなければです。
そのためにとりあえず冬はゆっくり休むー
最終日の夕方、帰り便に間に合わなくなりそうだったので
慌ててピット裏の駐車場を出るのにハンドルを切った瞬間、
曲がり角にアイルトン・セナのモニュメントに気が付いた。
まるで時が止まったかのようでした。
それまで何度も通っていたのに気付かなかった。
ここに居たのか…
クルマを降りて向かい合う。
セナの居た世界に自分が在ることに気が付いた。
アイルトン・セナがいたから今のエンジニアの自分があるのだと思う。
しかしながら、自分がF1の世界に辿りついた時もセナの存在を忘れていた。
あの時のF1映像を見ても、自分の今居る世界とは違う世界のように感じる。
アイルトン・セナが駆けていたF1の世界は特別だった。
僕がエンジニアとしてF1を目指し始めた時、
すでにセナは居なかったからセナの世界を目指すようなものではなかった。
でも、このモニュメントと向かい合い、セナが居たことを実感する。
ここには確かにセナが居た。
アイルトン・セナを一言で語るのは難しい。
と言うより、言葉にする前に彼はいなくなってしまった。。。
だから、自分の中のアイルトン・セナを触れられると何とも複雑な気持ちになる。
僕が中高生の頃のセナは「徹底的に速かった。」としか分からなかった。
今、エンジニアとして彼のドライビングを見ると…
信じられないぐらいの腕っ節であることが分かる。
英雄や凄腕ドライバーが揃うF1。
そのドライバーたちの中でもNo1と呼び声が高いのがアイルトン・セナである。
BBCの番組トップギアで特集されていました↓
元F1ドライバーのマーティンが上手に解説してくれています。
「セナは第六感があるようだ。コーナーに入る前からどのぐらいのグリップが必要なのかを完全に分かっているかのように、マシン限界を引き出す運転をする。あんなの僕には出来ないよ。」
まるでダンスするかのようにクルマを震えさせながら走っています。
クルマを速く走らせるには、タイヤが13%ぐらいのスリップを起こす事が最も効率的なのですが、
彼のタイムアタック時は非常に高い頻度でその理想領域にクルマをコントロールしているのです。
仕事で今のF1ドライバーの走行データを目にしますが、
彼らは本当に人間か?と疑うぐらい正確にクルマをコントロールしています。
その彼らが尊敬するアイルトン・セナなのだから、一体どんなデータを描くのかとても興味深い。
1994年5月1日の事故映像は今でも直視出来ない。
あの時以来、レースでの事故を見ると心に突き刺さる感じがします。
いくら競走の世界でも守らなければならない安全の領域があるのだと常日頃思っています。
軽量化や新機能などの究極の性能とそれらの超短期開発が求められる世界ですが、
何よりも安全を守った範囲での競走だと思っています。
しかも開発者、供給者の安全の一線越えてはいけない判断が命綱でもあると常日頃感じます。
とは言え想定外の使われ方がある中、今年も我々が開発&供給した部品による不具合はゼロでF1の2011年シーズンが終わったことに何よりも達成感を得ております。
セナのモニュメントに向かい合って忘れてはいけない事を示された気がします。
今年もタイトルを取れなくて厳しいシーズンでしたが、
超えてはならない一線の上で競争力ある製品を開発していかなければです。
そのためにとりあえず冬はゆっくり休むー
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