国家戦略室 (アンダーグラウンド)

日本本来の政治、統治、歴史についての研究

経済権の奉還

2012年06月03日 | Weblog
鈴木『先程経済権を奉還するといふ事を承はりましたが、さうなると各人の私有財産といふものは自然に消滅するのでムいませうか』

出口氏『「普天の下王土に非ざるなく、率土の浜王臣に非ざるなし」と昔から云つて居る。明治維新迄は個人の私有地はなかつた。明治になつてから、土地の所有権が出来たのである。だから元にお返しすればよい。奉還すればそれ丈の代は貰へるのであるから、無料で奉還するのではないから、形式が変つた丈で、そんな心配は要らん。そして皇室には地所といふものがあるのだ。それで札をなんぼ出しても札と代ヘるか、土地と代へるか丈である。民の懐にみんな入つて皇室には依然としてそれが残つて居る。これは財産が倍に成つて帰つて来た事になる。それで金融もよくなり、何もかも根本的によくなる。明治維新の時にも大政奉還の時に皆金を貰つてゐる。武士でもなんでも皆土地を貰つて居る。これを金で貰うと思つたらいけない。御稜威の余徳を貰つたと思へばよい。札で貰つたら札で買へる地所があるからよい。もう一ツ進めば良いんだが今の人間はそこ迄行かん。明治迄は庶民の所有地といふものは一ッもなかつた』

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