このところ治安の悪化が感じられるNYC。
市長が変わり、治安向上が優先課題だというような話がありました。
ニュースを見たら、市長自ら地下鉄乗車が安全と感じられないというコメントをしていました。
Mayor Adams admits he doesn’t feel safe riding NYC’s subways either
(New York Post、January 18, 2022)
(記事に防犯カメラの映像があり、見たくない方もいらっしゃると思うのでリンクはしません)
昔話の繰り返しで申し訳ないのですけれど
私が住み始めたころ(911の前です)はもっと治安が悪かったのでした。
そんな風に感じていたのは私が日本から来たという理由も大きかったと思います。
例えば地下鉄のプラットホーム。
つい日本からの癖で黄色のラインのすぐ後ろに立ちがちでした。
学生時代によく一緒に出かけていた友人は違う国からの留学生で、絶対に端には立たず、
常にホームの真ん中か、壁を背にして線路から離れて待っていたのを思い出します。
友人はどこかへ出かける時も出来る限りタクシー利用。なのでよく割り勘で相乗りしていました。
そして人通りが少ない道路は近距離でも歩かない等々、徹底していたのでした。
最初「え、そこまで!!」とびっくりした後、しばらく生活してみて、
日本の都市部の方が、彼らにとっては非常識なほど治安が良すぎるのだと気づいたのでした。
いろんな人が世界中から来ていますし、多分友人が気をつけていたレベルが「普通」なのだと思います。
夜でも比較的安全と個人的に感じられた、パンデミック前のNYC10年間ほどが珍しかっただけで。
現在の治安の状態を愚痴ったところで、それが即安全性向上に繋がるわけでもないし、
とりあえず今は自分の防犯意識を「20年前のNYC」に戻せばいいのかな、と思ったりしています。
「金持ち喧嘩せず」ということわざの通り、
コロナが終息してNYCの様々な経済活動や観光客がすっかり戻れば、
全員が金持ちとまでは行かずとも、市民全体に金銭的、精神的にゆとりが感じられるようになるでしょうし、
それに伴って治安も良くなっていく気がします。
これも「たられば」なので期待しすぎず、日々無事であることを願いながら過ごそうと思います。