高校生まで自分は人が嫌いなのだと思っていた。
けれどそれは違う。
人が好き、大切な故に、相手を気にしてしまうのだ。
大事にしすぎてそのまま宝箱にしまったままのモノと同じように。
昔から、キラキラした宝モノを大事にしすぎて、そのまま大切なモノは褪せていった。
お祭りやディズニーで買って貰った光るおもちゃは、電池が減るのがこわくて使えず、使わないまま気づいた時には電池が無くなって、使えなくなっていた。
お菓子は、美味しいお菓子がすぐに手元から無くなっちゃうのが惜しくて、いつも本来の美味しさが過ぎた賞味期限切れを食べていた。
平凡な日々が少しでもワクワクするように、
海外で買った可愛いマグカップは、
割れるのを恐れて、今も大切に棚の奥に眠っている。
私は昔も今も、小さいことが気になってしまう。
きっと他の人は気にしないような小さなこと。
言葉のニュアンス。語尾。助詞の使い方。
相手の表情。目の方向。体や顔の向き。アイコンタクト。
まぶたの線。片方だけ出た八重歯。鼻の高さ。
今日着た服の色使い。服の毛玉。スカートの丈。
ごはんの食べ方。歩き方。飲み物を飲む時の音。
「誰も聞きしてないよ、そんなこと。」と皆言う。
そんなことは百も承知。
だけど気にせずにはいられない。
そう。これは全部、人が好き故だ。
でもこんなに気にしてたら、人間不信にならないわけがない。
せっかくの人が好きという想いも褪せてしまう。
そろそろ宝箱から大切にしまって置いたモノたちを、大事に、壊れないように、取り出す時かもしれない。
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