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トイローの話。


ちょっといろいろあったね。
長年のキャリアは一言では言えないね。


ベストオビディエンスに輝いた時、
「モヒカンのおかげ」と言われていたことも、
ハードルを克服して、楽しかったことも、
お母さんのお仕事の間の留守番で、
一緒にお散歩行った事も。


体調が悪いから、トリミングは病院併設のところでないと・・・
とちょっとご無沙汰でした。



「どうしてもトイローと思えないから、お願いできませんか？」
そんなお電話をもらって時間を調整して、
お預かりしました。


一時間半。
急いでシャンプーして、急いではさみを入れて、
休憩して、集中して。
フセの時はゆっくりできる様子なので、
お顔のカットだけはじっくり出来ました。









トイローは顔回りの毛に癖や生え方に特徴がある。
ストップや、まつ毛、まゆげ、モヒカンとのつなぎ　など。
ちょっと工夫が必要。
ある程度の実力のあるスタイリストならきっとわかると思うけれど、
どうもこうもな仕上げになっていて、
「こりゃこりゃ」な所からの修正。


足もカットダウンしきれてなくて、日頃のお手入れの事まで考えられてないなぁと。
なので、型崩れしないようにカット。
けれどこちらはなるべく手早く。
なのに、
「俺、ちゃんと立っとくで」と。


麻衣ちゃんも愛ちゃんも知ってるし、
このにおいも、音も知ってる。
だから何をすればいいのかも知ってる。


呼吸や、顔色を見ながら休ませて、
元気が出てきたらまたカット。
そんな風に仕上げました。




夕方。

「今も散歩にいって、おもちゃで遊んでます。
　いつも通りふつうにしてます。
　それを言おうと思って」

とお電話が。

・・・そうだろうと思っていたけれど(笑)
うれしかったです。


テーブルの上にしかない内緒話。
トイローは私に、
「俺、大丈夫やしな」とはっきり言ってくれたから。

調子のいい時を狙ってまたおいで。


トイはこうでなくっちゃね。