●昨年報道された職員の処分に対する疑問/2024年04月17日/水野正己のブログ
兼業での報酬の受け取りやヴァイオリンの売却、パワハラ、セクハラなどを理由に昨年10月に処分された職員からの請求による太田市公平委員会の第1回公開審理が10月10日、市役所本庁舎内で開かれました。公平委員との質疑応答後、処分された職員が意見表明を行いました。私が傍聴してメモした、処分された職員の意見表明(要旨)は次のとおりです。
【処分された職員の意見表明】
市役所に入る時に、市長などから初めに矢野に説明があった。2000年に群馬県教員から太田市教育委員会の指導主事になる時、
太田市長が「太田市全体の音楽を見てもらいたい」「身分等のことは心配しなくてもよい。安心して働いてくれ」と言った。
正田教育長からは「かけたはしごは外さない。頑張って欲しい」など市や市教委が最後まで面倒をみるなど話しを受けた。
今回の処分に対する主張(1~4)
1 報酬受領
1点目は、両トップから受けた入職時の約束と違い、給与格差が生じてしまったこと。
通常、太田市教育委員会へ指導主事として入職した場合、数年が経過したところで給与格差是正のため県費教諭と同等の充て指導主事となり処遇が改善される。
自分の場合、入職から8年経過した07年度で、充て指導主事等の処遇もされなかったため、給与格差はとても大きくなった。
太田市長や部の上司、太田市教育委員会、東部教育事務所等に相談した結果、最終的には太田市教委から「市教委にいる指導主事と違い芸術学校へ出向している形なので充て指導主事等の処遇は不可能」と言われた。
代替案として芸術学校校長や課長が人事課等と相談。大人のオーケストラ等の指揮・指導で県費教諭と市職員の給与格差是正を図ることが提示。
これが2点目の主張。兼業の提案は自分からではなく、太田市から提示されたもの。その提示された内容では本給が上がるわけではないので将来的に大変不安があった。また人事課に指導料等を受け取る許可を一筆ほしいと頼んだが、「先生のことは市長案件だから。そういうのはこちらから出せない」と断られた。
その頃、太田市金券が発行され私への指揮・指導料は上司の指示により金券で支払われていた。15年頃になると芸術学校課長から「これからは太田市金券ではなく現金で」と指示が。詳しい説明を聞きに管理係長と人事課へ行くと人事課長から「これからは指揮・指導料は源泉徴収された現金で」ということと、「確定申告をしてくれ」などの指示を受けた。
この時も許可を一筆欲しいと申し出たが以前と同様に断られた。人事課からの指示で、それ以降、芸術学校管理係職員によって源泉徴収された現金が自分に振り込まれるように。
主張する3点目。こういった現金を受け取る兼業のシステムは市組織の判断でつくったもの。決して自分の考えではない。
自分への現金の振り込みや源泉徴収などは、他の多くの出演者への振り込みと同様。芸術学校管理係の職員が業務で行っていた。
(水野補足=処分を先導した職員は、処分された職員が一人で通帳を持っていて、自分でお金を引き出していたと虚偽の説明を流布していと複数の人から聞いています。実際には、通帳は管理係長が保管していました)
自分に税金の知識がなかったことから当初2年間は芸術学校の上司と人事課から紹介された市民税課の職員が庁内で確定申告をしてくれた。入職以来、収入役や秘書室や芸術学校の上司、人事課など、ことある毎に「芸術学校は市長案件だからな」とか「あなたは市長が連れてきた人。市長案件だからな」などと市長案件という言葉が繰り返し使われていた。
市長案件とは市長の施策で、市長が特に認めているという意味で市役所内では広く使われている。
そもそも市長が了解しているという共通認識の下で行われていたにもかかわらず、組織が長年やってきたことを自分一人だけの処分にするということは到底納得できない。
2 バイオリン売却
今回の処分で最も驚いたのがバイオリン売却。
市長から「太田市の子ども達へ音楽指導をやってくれ」と言われ入職した。市長の指示通り、子どものオーケストラ、吹奏楽、合唱、演劇と粉骨砕身頑張ってきた。
芸術学校指導係管理職として、係員全員が音大出身という、それぞれの専門分野を持つ職員に常々「我々の仕事は児童生徒への指導に関することが中心、予算やその執行など、お金を扱う業務はみんな素人。研修を受けたわけでもないから極力やらないでくれ。事務の専門職である管理係の人たちに任せてくれ。完全分業だから」と言ってきた。
今回指摘されている件も、過去に芸術学校管理係の担当課長が行ったバイオリン売却の方法に則って、指導係担当職員に「前と同じように対応して。ただし、お金の関係は先生が行わないように」と念を押して指示した。
もちろん、私は楽器の受け渡しやお金の授受にもタッチしていない。当然、金庫にお金を入れたことはない。どうして処分されたか大変困惑している。
3 パワハラ
パワハラを受けたとされる職員と自分とのやり取りの中で、問題とされている件について経緯を説明する。
芸術学校が生徒・保護者へ配付するプリントには、差出人としておおた芸術学校と校長名を記載して出すが、その職員が作成したプリントでは校長名が間違っていた。
それに気づいたので、時間的にも余裕があったため、訂正して配付するようその職員に指示をした。しかし、その職員は、それを無視してそのまま出そうとしたため、自分がストップをかけたことで言い争いに。それが録音され、部分的に編集されたものを証拠にパワハラとされた。
なぜ、その職員があれほど抵抗したのか、その時はわからなかったが、後日、聞いた話では、その職員は通知文の作成を怠り、配付前日になって慌てて上司に頼みつくってもらったとのこと。
そして「どうせ名前の間違いなんか誰も気付きっこない」と助言した職員もいたことから、気を強くして配付を強行しようとしたとのこと。
自分とその職員との人間関係について説明する。
その職員との付き合いは、その人が高校生の頃から。
自分が指揮するジュニアオーケストラに入団してから、おおたウィンドオーケストラや管楽アンサンブルなど、通算で10年以上一緒に練習、演奏をしてきた。
そのような関係なので、先生と生徒、指揮者と演奏者、時には同僚達からは親子げんかみたいと言われるような日常的に言い合いをする。そんな間柄だった。
そのような関係から、お互いに何を言っても許されるような状況であったとの思いが、今回、指摘を受けている言動に至ったものと考えている。
加えて、処分理由書にはその職員が「パワハラによって退職まで追い込まれた」とあるが、真実は以下のとおり。
その職員は事務局を辞める1カ月以上前に、自分に相談している。「事務局は辞めるのですけど、おおたウィンドや芸術学校の講師や音楽活動は続けたいので、それは辞めなくてもいいですか」と相談された。
自分は「歴代、前の人たちも事務局は辞めたけど講師は続けているから大丈夫」と話した。
その職員は希望どおり、おおたウィンドオケの団員達とフルートアンサンブルをしたり、リトミック科の講師は辞めずに芸術学校で働いた。
だから芸術学校を退職したわけではなく、正しくは事務局を辞め、音楽家本来の演奏と講師に専念する道を選んだということ。
今回問題とされている言動は、今回の処分がされる、1年以上前の事で、仮にパワハラを受けたとされる本人が、市のコンプライアンス担当に相談していたら、自分に指導があって良いはずなのに、その間何もなかった。
4 その他
勤務時間の不足については、帳票が示すとおり足りない時間はない。出張についても必要だから出張命令が出て仕事をしてきたし、復命書もきちんと起案し適切に処理された。
セクハラとの指摘は、写真に写っている本人にも確認したが「セクハラなんて、ないないないそんなの絶対ない」と驚いてセクハラであることを否定していた。
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