12月議会では、学校での体育や文化財保護以外の教育における条例上の権限を教育委員会から市長に移すための条例が私以外の賛成で可決されました。
私が12月議会で行った反対討論の概要は次の通りです。
本案は、文化スポーツ部が実施する文化・スポーツ事業について、それらの事業を規定する条例における教育委員会の権限を市長に移すためのものです。
具体的には、①図書館条例、②学習文化センター条例、③文化施設条例、④体育施設条例、⑤まちなか文化ルーム条例、⑥駅なか文化館条例、⑦美術館・図書館条例、⑧総合体育館条例のうち、学校における体育や文化財保護以外の事業、つまりスポーツや生涯学習、芸術、文化など社会教育の事業の条例上の権限を教育委員会から市長に移そうとするものです。
太田市では、本案で権限を市長に移譲しようとする事業は、すでに市長部局に配置されています。これは前述の8本の条例で規定する権限との矛盾を抱えていたことになり、本案は、その矛盾を解消するためのものと言えます。
学校教育 社会教育
一体的に取り組んでこそ相乗効果
しかし学校教育と芸術・文化・スポーツも含めた社会教育は、一体的に取り組んでこそ相乗効果が得られるものです。だからこそ、これまで前述の8本の条例に規定する権限は教育委員会にありました。
したがって、それらの事業は、その権限も含めて分離すべきではありません。そもそも、それらの事業を教育委員会から市長部局に移さなければならなかった必然性、合理性は見い出せません。
学校教育と芸術・文化・スポーツも含めた社会教育の事業を、教育委員会と市長部局に分離し、条例上でも権限を分離することで生まれるメリット、優位性も見い出せません。
むしろ、学校教育と社会教育をその権限まで分離することで、教育に関する権限を市長に集中させることは慎むべきであることを指摘するものです。
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