太田市は2023年度から、中高一貫の太田市立高校の普通科で入試による募集を停止する計画です。理由は普通科で定員割れが続いているからとされます。商業科は入試での募集を継続します。
進路を奪ってはいけない
市教育委員会は今後、少人数指導を充実するとしています。市立太田高の入試は第1希望、第2希望で普通科、商業科を選択可能です。第1希望の商業科が不合格で第2希望の普通科に入学する子どももいて、普通科では補修授業も行っていると市教委は説明します。これではまるで、普通科での補修が大変なため普通科での入試の募集をやめると言っているようなものです。
少人数指導の充実というなら、入学した子どもが学力を身につけられるように、少人数指導の充実で補修を充実すべきです。市立太田中からの無試験での市立太田高への進学希望者数が年度によって変動し、市立太田高の入試による募集定員が変動するのは中高一貫校の根本的矛盾です。
しかし入試による募集をやめれば、今まで入試で進学できていた子どもの高校進学の道を閉ざすことになり、教育の充実ではなく後退になります。子どもの進路を奪ってはいけません。市教委に求められるのは、子どもの学力を保障するための教育の充実と進路を保障するための募集の継続です。
市立太田中
2022年度から男女別定員
ジェンダー平等に逆行
市立太田中は2022年度の入試(学力試験でなく内申、適性検査、作文、面接、スポーツ、芸術・文化活動などの評価)から、男女別の定員を導入する計画です。理由は男女一括募集で女子の合格者が増えてきたからとされますが、男子より高得点でも不合格となる女子を生むことになりジェンダー平等に逆行します。
2023年度から市立太田高の普通科は市立太田中から無試験で入学する子どもだけになります。小学6年生で中高6年間の進路を決めてしまうことになりますが、その入試で、男子より高得点でも不合格となる女子を生むことになるのは、矛盾の上塗りで絶対にやってはなりません。
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