「カナダのニュースがほとんど日本には入って来ません。一体何が起こっているのでしょう?」
という、声がよく届きます。
私がコラムで話題にする「異常気象による大洪水」「コロナへの対応」なども、知らない方々が多いようです。
そこで、今日も、カナダの最新情報を。
留学予定の親子のみなさん、留学中の子供さんを案じる親のみなさん、カナダでは今こんなことが起こっています。
1.Freedom Convoyという”Freedom”の意味を取り違えたトラック運転手が各地でデモ、居座り、流通を停滞させている。(CBC)
ワクチン接種率も高く、国民の教育レベルも高いカナダでは、そろそろパンデミック制限を徐々に撤廃する方向に進みかけています。
が、それを妨げているのが皮肉にも「ワクチンをしていない低教育レベルの白人たち」です。
カナダの主要Media Globe & Mailの記事の見出しです。
What’s blocking Canada’s exit from the pandemic?
The unvaccinated
これがカナダの世論を象徴していますが、なぜか、ズレている運転手たちが騒ぎ始めた妙なデモです。
「ワクチン完全接種なしのトラック運転手は、国境を越えての輸送は出来ない」という政府決定に不満を持ってのことですが、実はほとんどのトラック運転手は完全接種済み。
しかも、どうせアメリカ入国もワクチン未接種なら禁止なのに、一体何を子どもみたいな文句を言ってるんだろうとわけがわかりません。
ワクチン接種の運転手に仕事を取られるから拗ねているとしか思えないのが、カナダのゆる〜いところかも知れません。
または、裏に何かの政治が隠れているのでしょうね。
トラック運転手ではないけど、ワクチン反対だからついでに!というサポーターが騒いでます。
カナダのほんの少数派で、他のカナダ人は「うんざり」「怒り」を感じていますけどね。
首都のオタワまでずっと列をなして進み、現在はオタワの街中にトラックを止め、野営し、夜もクラクションを鳴らし続け住民の大迷惑。
アメリカ国境への橋もトラックが道を占領し、アメリカ・カナダの物流が止まっています。
日本から見ると「え?カナダで?」と不思議な光景かも知れません。
ワクチン接種率も高く、教育レベルも高いカナダですが、実は人々は結構前から分断されつつありました。
その影響かもと感じます。
ほとんとのトラック運ちゃんは、ワクチン接種済み。
現在大多数のトラック運転手は移民労働者で、ターバンを巻いたシーク教徒の移民が多いですが、ワクチンは接種している人が多いです。
過半数のワクチン接種済みのトラック運転手たちはこのデモで大迷惑。
「仕事をさせてくれ〜〜」と困っています。
過半数のカナダの人たちもこのデモを「とんでもない行動」「民主主義に反する」「他者のことを考えていない」と怒りを込めて見ています。
移民パワーにより経済が成り立っているカナダでは、教育レベルの低い白人たちが移民を逆恨みするようになりました。
自分たちの能力・教育レベル・スキル不足により仕事を失ったくせに、「移民が俺たち白人の仕事を奪っている!」と騒ぎ、暴力で移民を脅す輩も出て来たのが5年前です。
あのトランプのとんでもない悪影響です。
「人種差別はOK. なぜなら白人が一番優れているから。」を声にしてもいいんだ!と、バカな白人の背中を押したからです。
今回のデモも、ただ単にワクチン制限に反対というより、究極は「カナダから移民を追い出せ」まで短絡的に主張したいんだと感じます。
悲しい現実は、デモで大迷惑をかけているのも白人。 それを取りしまる側もほぼ白人。
「なぁなぁ」の交渉が続いているのを、シラけた目で見てしまいます。
先住民族や、黒人などが同じ規模のデモをしかけたら、ほぼ一日で暴力的に取り締まられたことでしょう。
国中に蔓延するSystemic Racismの象徴が今回のトラック運転手デモだと思っています。
これがカナダの負の顔です。
今後しばらく、いや相当の間、分断された世界がそのままカナダにも映されていくでしょうね。
大学留学するみなさん、日本では見ることのない「世界の今」がカナダから目撃出来ます。
そんな学習に興味がある方はぜひいらっしゃい。
2.パンデミック中も移民人口が増え続けているカナダ (CBC News)
低レベルのトラック運転手が巻き起こすデモなど尻目に、世界から優秀な移民が続々とカナダに集まっています。
パンデミックなのに経済が伸びているカナダは、G7の中でも際立った存在です。
そのカナダの経済を支えている移民人口が5年前より180万人増加しました。
特にCanadian Prairieに位置するアルバータ州への移民人口増加が大きいそうです。
仕事が多いこと、ビジネスがやりやすいこと、圧倒される自然、代替エネルギーを推進、高校の教育制度が優れている、などなども理由です。
何よりも、ビジネスをする際に自由度が高く、BC州などのような社会主義的ルールがありません。
移民の子どもを教育する高校までの制度も「出来る生徒を伸ばす」ことに力を入れているアルバータ州を好む親が多いと思います。
移民人口のおかげで、アルバータ州は5年間で人口が4.8%も増加したそうです。
2022年、私とパートナーの二人もアルバータ州人口へのプラスになります。
少子化で苦しみ、移民に否定的、老人ばかり増え、労働人口が悲劇的に減少する日本とは大きく異るカナダです。
この国の大学で学ぶ価値はここにあります。
そして、カナダ大学学位を取得し、Post Graduate Work Permitで就労経験を積む留学生には、永住権取得も難しいことではありません。
将来、日本とカナダを自由に行き来して活躍してみましょうか?
4.恐ろしいインフレ率で、スーパーの万引多発 - 特に肉の万引が非常に増えたカナダ
スーパーに行くたびにため息が出ます。 食料品の値段が目に見えて上がっています。
もともと借金まみれで、貯金の習慣もなかったカナダ人が日々困窮していくのが見えます。
それにつれ、社会も荒れ、すっかり変わったカナダの日常です。
暴動が起きてもおかしくないと思える物価高です。
1番のトラック運転手たちも、食えない!という暴動かな。
________________________
今こそ、内向き日本から飛び出して、まるでSFのような世界を体験することは、若いみなさんには絶対必要なことですね。
カナダにいらっしゃい!
____________________
「カナダ大学正式留学」eBook
Pandemic禍の留学Support Group Canada Club
「カナダ高校留学実態総集編」eBook
「カナダ高校留学アセスメント」テスト
「小学生のための英語アセスメント」テスト
カナダ発日本人のための本格的英語学習サイト UX English
わかりやすいクリティカルシンキング講座
Podcast [カナダにいらっしゃい!]