カナダにいらっしゃい!

カナダ留学・クリティカルシンキング専門家。Canadian Prairie/EcoCabin在住。 

高校留学にハマる親子の7不思議

2022-05-29 02:37:10 | カナダ留学

カナダ高校留学の実態2019年総集編」eBookを、ちょうどパンデミックに襲われる直前に公開しました。

1994年からカナダの汚い高校留学を内部から目撃した余りの悪徳さに、政府とも地域の教育委員会とも大格闘をし。

2000年以降は、「ダメだこりゃ、内部から腐りきってる」と、完全に独立した立場として、情報網を張り巡らせ観察を続けました。

 

カナダ受け入れ側の息を呑むほど日本の未成年を馬鹿にした態度。

「将来のある大切な10代」ではなく単なる「授業料を持ってくる頭の悪い日本人」としか扱わないカナダ受け入れ側の実態を、日本の親子に発信して来ました。

カナダ全土に散らばる無防備な日本の未成年のために「日本の子供をもっと大切に扱え〜」と叫び続けた経験だったような気もします。

 

カナダに壊される日本の子供がひとりでも減りますように。

と、カナダから真実を発信し続けた立場から、以前にこんなタイトルでコラムを書きました。

「高校留学の7不思議」

 

コラムも読みました、eBookも読みました、悪い話もいっぱい聞いてます。。。が。

「うちの子は大丈夫ですよね?! そんな悪いことばかりではないですよね。 経験豊富な大澤さんにそう言ってもらいたいです。」論調の親子(いや、親の独断思い込みかな)が多いですねぇ。

結局「うちの子は大丈夫なはず。」と自分の独断思い込みを肯定してくれるエージェントに駆け込み

「大丈夫、高校留学は簡単ですよ。みんな卒業し大学進学していますよ〜。」と言われ、騙されているのも気がつかず大切な大切な子供をカナダに放り出す。

なぜですか?

 

「高校留学の7不思議」を書いた時点と全く変わらない疑問が全く解消されないままです。

そこで。

もう一度パンデミックの大混乱も内容に加え、Revised Version「高校留学にハマる親子の7不思議」をコラムにしました。

正に「ハマる」という表現が最適な心理状態の親子が多いと感じています。

  

「高校留学にハマる親子の7不思議」 

その1

「カナダの教育の仕組みを全く知らずに留学する、または子供を留学させるのはなぜですか?」

 

留学理由の一番肝心な部分であるべきだと思います。

「うちの子は日本が合わないから」「自由な教育をと」「英語が話せるようになりたいから」という理由が上位3位を占める高校留学希望者ですが、なぜカナダ?

 

「日本が合わなかったら」なぜ「カナダは合う」と思い込みましたか?

カナダの教育制度、しかも州によりかなり異なる高校制度、を十分知らないのに。

自国でしかも母国語での教育に合わない10代は、どこに行っても更に「ひどく合わない」結果になることに気がついていないようです。

日本でうまく行かない場合は、どこに行っても同じ。

まず、日本でうまく行かない理由を解決すること。

 

「自由な教育」とは何を指しますか? カナダはそれぞれの生徒の能力に合わせコース選択をします。

しかも、大学進学出来る優秀な高校生と、そうでなく高卒で手に職をつけるのが目的の高校生に分かれるカナダ。

そこに、ノコノコ英語も出来ず、日本の履修成績も普通かそれ以下の日本人が来てどうしますか?

カナダの平均以下の高校生と同じレベル、否それ以下のコースで過ごすことを「高校留学」と呼びますか?

 

「英語は高校留学ごときでは話せるようにはなりません。」

証拠は:毎年カナダに短期・長期を問わず送られている日本人高校生はかなりの数ですが、英語が出来る大学生や大人は増えていますか?

いいえ。

Therefore,「高校留学で英語が話せるようになる」は大きな思い込みです。

 

卒業間際になり「結局単位が足りない!」「大学に行ける成績が取れていない!」「どこにも進学出来ない!」と慌てるケースが多いです。

しかし、そんな状況に陥ってもカナダの制度を知ろうとするより、「魔法のような特効薬」を必死で探す方が多いことにも驚きです。

「高校留学」に「魔法の特効薬」はありません。

日本でも優秀、そしてカナダの教育への準備を十分終えたほんの一握りの生徒だけの特権が「高校留学」です。

 

その2

「『留学=エージェント』という回路で考えるのはなぜですか?」

 

Google検索で出てきた留学エージェントと数回会った(電話した)だけで、大切な子供を、大切な自分の将来を任せてしまうほど信用するのはなぜでしょう?

自分を、また自分の子供の能力も適性も知りもしないエージェントの勧める学校を、疑いもせず信用するのはなぜでしょう?

なぜですか?

 

「高校留学についての否定的な情報が多いですが、うちの子はどうしても留学したいんです!」と、どんな実態であろうが、「うちの子」の学力が低かろうが、最初から「高校留学ありき」で情報集めをするのでしょうか。

私が発信しているような情報も気になるけど、でも、でも「大丈夫」なはず、だから「大丈夫」と言ってくれるエージェントを信じることだけが、最初の「留学ありき」を叶えてくれる。

こうですか?

 

子供の大切な将来をエージェント任せにするのはなぜですか?

 

その3

「留学先に決めた学校を徹底的に調べることをしないのはなぜですか?」

 

すでに高校留学中の方からの相談には、もちろん、まず現在の留学先を伺います。

が。

仰天。

「なんで、また、そんな所に来たんですか? カナダの中でも、なんでわざわざ、そこですか?」とお聞きしたいケースがほとんどです。

「エージェントに勧められ、とても良い学校と聞きました。」だそうです。

 

大事な未成年の子どもを、将来のある大事な10代を、自分が見てもない、どんな所かも、環境も何も知らない場所に平気で放り出すんですか? 数回会ったエージェントへの信頼度が正気を逸していますよ。

そして、後悔ですか?

 

なぜ、決める前に親子でその地域を訪れ、学校に乗り込み、授業を見学させてもらったり、校長と面談しないんですか。

留学生の親には十分な権利がありますよ、大金を払うわけですから。

それをせずに留学する(させる)のはなぜですか?

子どもさんがカナダでどんな場所で勉強し、暮らすかなど、どうでもいいんですか?

  

その4

「ホストファミリーという赤の他人を無防備に信用するのはなぜですか?」

 

10代の子供が異文化異言語下、他人と暮らすのは過酷な体験です。

「綺麗な家に住むやさしい白人家庭で、芝生でBBQしながら楽しく暮らす」のがホームステイではないです。

今はホストのなり手は、経済困窮家庭(白人も移民家庭も)が圧倒的多数を占めていることは知っていますか?

ホームステイ状況は年を追う事に悪化し、パンデミックで最悪になりました。

私が親なら絶対高校生にホームステイはさせません。

 

留学生本人を知りもしないエージェントや学校が勝手に決めた家庭に、よく平気で預けられるなぁと不思議です。

日本の子どもは我慢を強いられ、一生トラウマが残る経験をするかも知れませんよ。

外国の赤の他人が、大切な自分の子供とひとつ屋根の下で暮らします。

その赤の他人のルールに従って。

ホストファミリーと名前がついただけで、信用してしまうのはなぜですか?

 

その5

「卒業出来そうもないとわかった時点でも、何の対策も講じず、ズルズルと高い授業料を払い続け、子供をカナダにおいておくのはなぜですか?」

 

留学後すぐに高校生自身は「やばい、こんなはずじゃ。。」と気がつくと思います。

が、なかなか高校生本人は親に本当のことを言いません。

他のわんさかいる高校留学生も同じ運命だからです。

そのうち何か奇跡が起こるかもと、ズルズル居続けます。

自分の能力を上げる努力をするでもなく、ヘルプを求めるわけでもなく、黙ったまま坂道を転がり落ちて行きます。

 

親がやっと知った時点でも、カナダの難しさを知りもしない親はそのまま子どもをカナダに置き続けます。

場所を変えれば何とかなるかもという、とてつもなく愚かな考えで留学先を放浪する日本人が増えたのがパンデミックです。

 

なぜ、見込みなしと思ったら日本でやり直しの機会を考えないのか、迷える留学生がとても哀れに思えます。

外国でうまく行かなかったら、なぜ「日本でやり直し」ではなく、そのまま頑固に子供が壊れていくのを見て見ぬ振りをしているのですか?

なぜですか?

  

その6

「日本の学校でうまくいかなかったのに、なぜカナダの高校ではうまくいくと思ったのですか?」

  

「その1」と少々ダブりますが、ここがとにかく一番の盲点です。 

カナダは世界有数の高い教育レベルの国です。

高校のレベルも卒業基準も高いです。

そこに準備もなしに送り、しかも英語環境で、カナダの同級生と同じレベルの授業にパスすると思ったのですか?

 

ただ日本から逃げたかっただけですか? 日本のレベルでうまく行かなかったから?

「日本から逃げた高校留学」は、自滅への道をたどることがほとんどです。

子供は何でも理由をつけ、留学を逃げ道にしようとします。

親なら気がついているはず。

それなのに、知らないフリをして遠い外国に放り出すのはなぜですか?

  

その7

「なぜ無理やり高校留学ですか?」

 

人生の非常に大切な時期です。

まだまだ親が必要な未成年です。

脳の最終発達段階をむかえる10代後半の精神的安定はとてつもなく重要です。

 

親元で、自分の国で、大人になるまで待てなかったのはなぜですか?

高校留学にはマイナスだらけ、ほとんどプラスはありませんよ。

 

「英語力」は日本の高校生の方がはるかに高いです。

なぜ、高額な費用を払い、親の目の届かないところで10代後半を過ごさせ、惨めな孤独な高校生活を送り、何の学力もつかず、進学先にも困る、「高校留学」を無理やり遂行しますか?

 

日本の親は論理的に考えないんですか?

なぜですか?     

___________________________

これが「高校留学にハマる親子の7不思議」です。

こんな私の7不思議は、受け入れ側のカナダも気がついているようで、非常によく質問される内容です。

 

「精神年齢も幼く、英語力もない未成年の子供を、なぜ日本の親はカナダに送るのですか?」

「なぜ日本の親は自分で面倒みないのですか?」

「自分の見えないところに子供を遠ざけたい理由でもあるのですか?」

「日本人留学生は英語も出来ず、学力も高くないので、まぁ、適当に過ごして帰ってもらいます。」

 

私の疑問は、実は、カナダが日本人高校留学生を見る目でもあることを知っておいてください。 

高校留学はしないこと。

 

カナダには大学からいらっしゃい!

________________

「カナダ大学正式留学」eBook 

Pandemic禍の留学Support Group   Canada Club

「カナダ高校留学実態総集編」eBook 

「カナダ高校留学アセスメント」テスト

「小学生のための英語アセスメント」テスト

カナダ発日本人のための本格的英語学習サイト UX English 

わかりやすいクリティカルシンキング講座

Podcast [カナダにいらっしゃい!] 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。