まえのりちゃん、読み聞かせとかもろもろ。

田んぼのことや、小学校での読み聞かせ、たまに仕事の事など書いています。

ビワの木

2023年01月20日 | 薬草

ずっと前から欲しいと思っていた、ビワの木をもらいました。
裏の家で、雷が落ちて一部折れたのでもう処分したいと言っておられたのを、
ついでがあり、重機でうちに植え替えて下さって、もう1ヶ月ちょっとたちますが
枯れていないのでちゃんとついたのかなと思います。

【大寒】
2023年の大寒は1/20。
年中薬効の高いビワの葉ですが、この頃のの葉は特に良いとされています。
若い葉ではなく、深い緑で硬くて葉脈のしっかりした古い葉をとります。
水洗いして、裏の細かい毛をたわしや歯ブラシなどでこそぎ落として
乾燥させます。
細かく砕いてお茶として飲みます。きれいな色がでます。クセもなく飲みやすいですが
さまざまな効能があるので興味のある方はぜひ!

生の葉は、痛みがあるところに直接貼って使ったり、
ビワ葉の上にもぐさをのせてお灸をする「ビワ葉灸」などにも使われます。

欲しくて欲しくてしかたなかったビワの木。
大事に葉を使わせてもらいます〜^^


地域と学生をつなぐセルフケア講座

2022年10月13日 | 最近の事

田舎町に住んでいますが、近くには東洋医学が専門の大学と、大学病院があります。

高齢化の進む町で、学生さんがいるというのは立派な地域資源!
地域と学生さんが連携できたらお互いにとってメリットがあるのではと
前からずっと思っていました。
昨年と一昨年、仕事をご依頼いただいていた 大学の准教授から嬉しいご相談が
ありました。仕事で大学を訪問させていただくたび、そんなお話もしていたのですが

とうとう現実に!
明治国際医療大学の河井ゼミの学生さんを講師に、
東洋医学を活用したツボ押しをレクチャーしてもらう企画が開催されました。
地域のまちづくり協議会さんに連携をお願いし、さらに社協さんにも協力いただき
地域の方にも全個配布でお知らせをしてもらう事ができました。
20名ほどの参加で、2回の講座。学生さんにはレクチャーしてもらい、
私も少しですが運営のお手伝いをさせていただき、とても良い経験になりました。

今回は、仕事ではなくボランティアでチラシも作らせていただきました。
こういう地域活動の機会がこれからも増えればいいなと思います。


はすの葉で作る、荷葉(かよう)茶

2022年08月28日 | 薬草

ご近所の蓮の花を栽培されている方にお願いして、
いらなくなった葉をいただきました。
実もいるなら、好きに採ってと言ってくださったので
遠慮なくいただいた蓮の実も美味しくいただきます^^

蓮は古来から、花、実、実の入っている部分と実の皮、
実をわった緑の胚芽、茎、葉、根と
それぞれに生薬として名前があり薬効がうたわれています。
カリウムが多く含まれているそうですので、
蓮の葉を乾燥させたお茶は、夏のむくみに良いとされています。

ボディセラピストの先生に、内臓下垂、内臓のむくみがあると
教えてもらったのですが、これは絶好の薬草茶!

乾燥してお茶にする方法ですが、
茎に近い部分は、随分と乾燥させても水分が残ります。
保存するときのカビの原因になりそうです。
私の自己流ですが、薬草茶の作り方を書いていきます。

1.乾燥

採取は花が咲いている頃に葉をとると示される事が多いです。
いろんな本で読む限り、「全草(根まで使う)」採取の場合は花期の他、
地上部が枯れたら採取するものもあります。
根を使う場合はどちらかというと、地上部が枯れてから採取が多いです。
基本的に、香りの強いものは「陰干し」、香りの強くないものは「天日干し」
と書いているものが多いです。

蓮の場合は、葉自体に香りがあまりないので、端がパリパリになるまで
天日干しをします。

2.裁断・からいり

乾きにくい所があるので、細かく切ってから数日陰干しするか、乾煎りします。
私の場合は、ホーローのフライパン(金属は変質する可能性があるので)に
超弱火にして切った葉を入れて、素手で攪拌します。
(直接フライパンは触らないで葉を混ぜます。火傷注意!)
初めのうちは、手に葉からでる蒸気がまとわりつき、手がつねに
しっとりしている感覚がありますが、そのうちに、水分を感じなくなります。
あまり直火をいれると成分が飛ぶこともあると思うので、
程よく終わります。
葉が覚めたら、ジッパー袋に入れてしまいます。

3.完成!

できた茶葉は、ポットやフレンチプレスに三本指で一掴み程度、
熱湯を注いで5分ほど蒸らして飲んでいます。
蓮の葉の栄養は熱に弱いとの事。いろいろブレンドも試してみましたが、
単体でシンプルな方が美味しく感じます。

茶葉の乾燥がしっかりされていると、少しクセがでます。漢方薬!って感じの味です。
乾燥があまりされていない葉でお茶を入れるときれいな緑で、味は酸味が強いです。
この場合は、他のハーブティーやハチミツを加えても美味しいです。

4.実は蓮の実ごはんに!

普通のご飯と同様の水加減で、少し甘めの炊き込みご飯として炊きました。
生の蓮の実を入手されたら、試してみてください。

下茹ではいりませんが、蓮の実を蜂巣から取り出し、さらに緑の皮に包丁を入れて
中の実をとりだします。薄皮がついていますが、お好みで手間がいりますが剥く方が渋みがなく美味しいです。
また、皮をむいた実を包丁で二つに割ると、中に緑色の芽があります。
これは苦味強いですが、薬効も高いです。お好みで爪楊枝でとっても良いと思います。
醤油、みりん、出汁等で甘めの味付けで炊きます。
私は雑穀を入れました。
栗のようなホクホクした美味しい実で、
わずかに砂糖を入れた熱湯で茹でて単独で食べても美味しいです。

ということで、しばらくの間、蓮の葉で作った荷葉茶を飲み続けてみます。
レポートは、また後日。。。
ただ、薬草茶は(食べ物もそうですが)「体に良いから」という名目で同じものを
摂り続けると、よくないと思います。

日によって、同じように利水作用のある黒豆をブレンドしたり、
ケトルで煮出さずに、スギナなど煮出すと成分が飛んでしまうものと合わせてポットで飲むなど
いろいろと味変、薬効を試してみます^^


2022年お盆、柿渋を作る(仕込み編)

2022年08月28日 | 手作りv

お盆の渋柿から渋柿を作る。

それを知ったのが昨年の9月でした。
なので、待っていたお盆!
うちの裏庭に、2本の渋柿の木があります。一本は大きな木で丸い実がつきます。
もう一本はやや小さくて、長細い実がつきます。
少し離れたところに、富有柿の木もあります。

今回主に使ったのは丸い柿の方です。義母がこれは間違いなく渋柿というので信じます(笑)

1.青柿の収穫

あちこち蚊に刺されながら、80個あまり、4キロちょっとの青柿をとりました。

2.青柿の下処理

そして山水で洗った後、ステンレスの包丁でヘタを取りました。
金属に長時間触れると、渋の成分であるタンニンが反応して黒に変色するとか。

米袋があったので、そこに入れて大きな木槌で叩いて割りました。
袋が紙製なので、端を叩くと水分で袋が弱くなり、飛び出すようになりましたが
何度か位置を変えて砕いていきます。頑張りましたが、木槌が大きいので
体力を消耗しました。半分にしか割れていないものもありますが、
ほとんどの柿に亀裂が入っているので良しとしました。

3.バケツに仕込んで発酵(10日間前後)

これをバケツに全て入れ、水をヒタヒタに注ぎます。
水も重要です。ウチは幸い、農業用の山水が専用蛇口から出てくるので、
それを使いました。川の水や井戸水も良いそうです。

ここに、さきほど使っていた米袋を被せました。
虫よけ、日光が当たらない様にという意味です。

毎日底から混ぜます。
私は料理用竹べらを使いました。
しっかりと空気を送り込むという表現の資料もありましたので、
好気性発酵の様です。
蓋はせず、布を被せたりするのが多いですので、
発酵している間は攪拌が重要ということだと思います。

次の日、柿の空気に触れているところは赤く変色しています。
タンニンが空気と反応したようです。水の表面には大きな泡が出ています。
臭いは、フレッシュな果物のような臭いです。いやな臭いはありません。

毎日1回は混ぜます。
場所は、より風通しのよい涼しい屋外の小屋に移動しました。
文献によると、発酵の期間、28度が適当だそうです。
しかも、1日通して温度変化が少ない場所。
これは昔の田舎だと、そう困らなかったと思います。
万が一液がこぼれても困らないとなると、屋内はだめです。
かといって、屋外では温度変化がありすぎます。
土間や納戸のような所が適当なのでしょうね。
幸い、保管場所に決めた所は割合に涼しく、外気もよく通り、
下はコンクリートで汚れても大丈夫です。

こうして12日が経過しました。
その間に、たまたま柿の木の剪定をしてもらったので、
枝を落としてもらったところから、またおよそ10キロの柿をとり、
新たに仕込みました。
米袋がなかったので、肥料用石灰の空袋(厚手のビニール)をよく洗って
木槌で破砕する時に使いました。成分も多少残っているでしょうが、
これがどう出るのか??さらに細かく破砕したのもあり発酵の具合は、
先に仕込んだものより激しい気がします。臭いも強い。。。

4.濾過・圧搾

さあ、圧搾です。

ここが問題。仕込んでから濾過までの日数は諸説ありです。
柿の品種や気候によるといいますから、到底経験のない素人に正確な判断が
できるわけがありません。
早いものは1日、長いもので年末までなんていうのもありましたから
やはり文献を調べます。しかし、ここにも明確な答えはなく、
1週間あたりからスケジュールやお天気のタイミングを図り、
12日目に圧搾をしました。

この圧搾に準備したものは
手作りした布袋(目は細かい方がよいかも。バケツの直径程度の幅と柿が入り切るくらいの大きさ)、
袋を縛る紐、バケツ2つ(搾りかす置き場として1つ)、保存用容器(5リットルのお酒のペットボトル)、
ビニールコートされたワイヤーメッシュ、ビニール手袋、はさみ、じょうご、
汚れても良い場所と服。作業場所は直射日光が当たらない方が良いそうです。
液が飛んで日光があたると発色して落ちません。数日前に、段ボールに竹へらを使って「柿渋」と書いてみたら
日光にはあてていませんが、見事に発色しています。

バケツで仕込んでいる時は混ぜていても酷い臭いはそれほど感じず
発酵が進んでいないのでは?と心配しましたが、
濾過用の布袋をかぶせたバケツに移した瞬間から、
すごい異臭。。。というか発酵臭。
臭いに甘味はなく、ほとんどが酸味と腐敗に近いような臭いです。
本には「酪酸菌」とありましたが、なるほど乳酸菌発酵のかなり進んだ臭いです。
乳酸菌飲料や、糠漬けがいたんだような臭いです。
口にはいってはないですが、多くの菌を吸い込むはずで、
口の中はずっとピル●ルが腐ったような、とんでもない数の乳酸菌を感じます。

初めはどこかに袋ごとつるして自重で搾汁できないかと思い
試しましたが、大した事がないです。
結局は、文献でみるように圧搾をしないといけない。。。
手を汚すことは避けられないのですね。
簡単ですが、バケツの上に100円ショップで売っているワイヤーメッシュ
(ビニールコーティングがされているので大丈夫)を置き、
布袋に柿を入れて口をしっかり縛ったのを置きました。
なんでも良いと思いますが、体重をかけられるような平な板をその上に置いて、
上から押さえつけました。

自重で搾汁できたのは2リットル程度でしたが、
圧搾後に見ると、4リットルほどの柿渋液が溜まっていました。
かかった時間は、1時間くらいです。もっとシビアに圧搾できる方が良いと思いますが
初めからやり方が決まっていれば、30分かからないかも。

↑写真左が5リットルのウイスキーのペットボトルに1番渋を入れたもの。
搾汁した柿を袋ごとさらに水に浸して圧搾をかけた2番渋は、一番渋が腐敗しそうになった時
応急処置に使えるそうですので、1.5リットル取っておく事にしました。

蓋はきっちり閉めると発酵して爆発すると困るのでゆるめに。
ひと月ほどは発酵が続いているので、毎日かくはんするそうです。
本には、毎日様子をみないと、突然粘度が増して「こんにゃく状」に塊ができて液と分離し、
柿渋としての価値が全くなくなるとの事。。。

5.さらなる発酵、保管

次の日には、オリが容器の底に溜まっていたので
再度布で濾過しましたが、あまり効果はないかもしれません。
すごく目詰まりして、意外に時間がかかりました。

後で仕込んだ10キロの柿は、まだタルの中です。
臭いも強い事がわかったので、濾過するのは相当気合いがいります。。。
いつ作業しようかな(^^;

6.注意
色々と、作り方を調べた結果、小さなボトルに入れたものは失敗が多いそうです。
小さくて一升瓶程度のボトルは必要なようです。
日陰で涼しい場所で半年以上保管する事で、発酵が終わり色も茶褐色の透明な液になり
柿渋と呼ばれるようになります。

ただし、圧搾時点で液に布を浸して絞り、日光に当てると発色をし始めます。
臭いが強いので、あまりおすすめはしませんが。。。^^;
(日光に数時間さらすと、臭いはほとんど消えます)

昔の柿渋の使用例に、塗料や染料以外に「止血」というのがあるそうです。
タンパク質が凝固するのを利用した作用です。
ただ、注意点もあり、飲むと(まぁ飲めたもんじゃないでしょうが)
便秘になるとかいう記述がありました。

と、濾過の次の日悲劇が起こりました。。。。
便秘知らずの私が、なんと半日ほど苦しみました;口には入れてないですが、
やはり乳酸菌の影響かなと思います。おそるべし、柿渋;;

あと、私の持ってる薬草の本には、柿渋を1日3回、
牛乳と一緒に杯1杯飲むと高血圧の薬になるとか。

柿渋を初めて仕込んでみましたが、
ちゃんとした柿渋になるかわかるのに、最低半年かかります。
その頃に、また続編を追記したいと思います。


地域学習と紙芝居。

2022年08月08日 | 絵本

私の住んでいる地域は、かなり田舎です。
市内に小学校はいくつかありますが、どこも子供の数が減って、
近年統廃合を繰り返すので、児童数もですが学校の数自体も
約1/3程度になったのかなと思います。

そんな中でも、ありがたいことに地域の小学校は統合を免れ
児童数もこの10年近くほぼ横ばいで、
市内にある小学校では唯一、児童が全員徒歩通学ができています。

市内の小中学校ではバス、電車通学の子が多い中、
多少遠くても自力で登下校ができるというのはある意味
地域にとって財産だと思っています。
程度はあれ、地域と学校のつながりも多くなります。

話は戻りますが、ここはかなりの田園地域です。
道路の左右は田んぼや畑、山林が大部分です。
だけど、こんなに豊かな環境下にいながらも、自分たちの口に入るものは
スーパーで購入する事がほとんど。
親世代すら、食べ物のありがたみが感じにくい生活です。
幸い、我が家の米は100%自給自足ですが、
どの家庭でも昔の様に米は作っているという状況でもないです。
こんな地域ですら、米の自給率は5%くらいではないかと思います。
そうなると、田んぼの真ん中で育っているにもかかわらず、
子供たちが自分が普段食べているご飯と周りの田んぼや農業者とは
全く繋がっていないし、田んぼで稲がどうなってるか分からない。
もったいないな、と思います。雑木や草花、畑。野生動物との共生もしかり。
田舎で住んでいるのに、自然と生活が完全に解離しているんです。
これでは、都市部と比べてデメリットしかないです。
見て知っていて関心がないのと、聞いた事もないから関心がないのは
雲泥の差です。
子供がますます、地域から離れてしまいますね。。。

私は都市部で生まれ育ったのですが、生まれた所が好きです。
田舎で暮らし始めましたが、ここも大好きです。
ここに生まれ育った子達にも、最大限、そうであって欲しいと願うし
それって人生の幸福にも関係あるんじゃないかと感じています。
そのための、地域を知る材料として、この地域の農業については
小学校で語って行けたらなと思います。

私の思いをご理解くださり、ご協力いただいている
小学校と、学校運営協議会の皆様には感謝です。
紙芝居で、この地域特有のコメ作りや、お米についての話ができればと
鋭意創作中!