こんにちは、ツマです。
お盆ですね。
お盆といえば、オットが目覚めたのがこの時期です。
事故から3ヶ月くらい経ってました。
リハビリ病院に移って、言語聴覚士さんの訓練を受けていました。
記憶はすぐ消えてしまうため、
お見舞いに来ていてさっきまで話していたのにトイレに行って戻ってきたら、
「わぁ!やっとお見舞いに来てくれた!」
といって号泣する、という事をツマがトイレから戻るたびにしていました。
薄情者扱いに毎回イラつくツマ。心が狭い。
感情失禁だということでした。
ちょっとした事で大号泣
→すぐケロリと何事もなかったようになる不思議なやつ。
あの頃、毎朝目が覚めたら病院のベッドの上で、
何が起きたのかわからなくて不安だったそうです。
なので、ツマはアルバムとノートをテーブルに置いていました。
子供達とわんこの写真、メッセージを貼ったアルバム。
テーブルにツマの似顔絵と、
「おはよう!起きたらノートを読んでね」と張り紙をしてました。
ノートには事故に遭って入院中だということ、
昨日話した事、出来事など。
読んだオットのコメントも書き込まれていました。
ただし、字が書けなくなっていたオットの文字はほぼ判読不能。
こんな風にやり取りできてるのに、
なんでこの時期に「目覚めた」って言うのかというと…
ドクターが、何だかおかしい。と言うのです。
もう少し良くなりそうなのになんかモヤモヤすると。
頭の中に血の溜まりがあるために圧迫してるようにも見えるし、
脳が萎縮してしまっている隙間に水が溜まってだけとも言えると。
それである時、やっぱり血が溜まっているのだろうから、
抜いたら縮んじゃった脳も少しゆるまって広がるかもということで、
救命していただいた大学病院に数日戻ることになりました。
車椅子ごと乗る介護タクシーて、高いんですね。
そりゃそうだ、ですが痛い出費でした。
外来扱いなので3時間待ちでした。
やっと順番が回って、レントゲンへ。
また待って、ドクターと2回目ご対面。
で、コレ水かもしれないしなー吸収されるかもだなぁと悩み始め、
他の先生と話したり何たりで時間は過ぎていき、
オットは疲れきって頭が膝につくくらい下がってる状態に。
今日抜かなくていいんじゃないんですかね、
と言い、オットにどうしますか?抜かなくていいですか?と聞きました。
疲れ果てたオットは、頭を下げたままでうなづきました。
帰りたい一心、ベッドに横になりたい一心で。
いやいやいやいや!ここまできてまた帰って、
様子見て?やっぱり必要なら後日来て抜きましょう?
ダメに決まってるわ!と心の中で叫ぶツマ。
本音の本音は、介護タクシー往復いちまんろくせんえんがもう一回、
半日がかりの診察がもう一回、いや無理無理、ツマが無理。
リハビリ病院の先生が抜いた方が良いと言ったと食い下がり、
直接先生と話してもらい、
当日オペとなりました。
そして、翌日、ツマの顔を見たオットが開口一番、
「目が覚めた!」
何が起こったのかは覚えていないけど、
世界がリアルに感じられらようになったそうです。
記憶がどんどん遠くにモヤモヤになってしまうのは変わらないけど、
そんな事になったんだとハッキリわかるようになったそうです。
何話してるのかすぐに記憶がバラバラのピースになってしまったとしても、
目の前にツマがいることはわかるようになったのでした。
「夢の中にいる感じだった」
だ、そうです。
オペをした先生は、終わった直後の説明時、
「いやぁ抜いてよかったですよ!すごい勢いで血が飛び出してきました。
コレ大分脳を圧迫していましたね。うん、抜いて正解でしたよ。」
と、大変満足なご様子でした。
ツマももちろん満足でございました。
帰り8,000円で済む。
では、また。