うしろから歩いていこうよ

高次脳機能障害者のオットとぐうたらツマの凸凹な日々

趣味募集中

2024-08-30 23:40:13 | 高次脳機能障害

こんにちは、ツマです。

失業中で暇なオットは、相変わらず早起きだというのに、

毎朝の洗濯という大事なミッションを忘れるようになりました。

コレはマズイ。

何か刺激を与えないと、

友達もいないオットはどんどんぼぅっとなりそうで恐ろしいです。

今日はそんなオットの受傷後の趣味の話をちょこっと。

 

事故から2年経った頃だと思います。

出来なくなったマラソンや登山に代わる趣味がないかなぁと探していて、

ふと大学時代にグリークラブに入っていた事を思い出しました。

そこで、市民合唱団とプロが一緒になって開催する第九を観に連れていきました。

その頃何もする気にならないでいたオットが、第九を楽しんだ直後、

「来年は舞台に立つ!」と言い、早速入団しました。

ただ、フラフラ安定しない身体であの階段になってる舞台の上で立ったり座ったり出来るのか、

頭はしょっちゅう無意識でガクンと落ちてしまうし、ドイツ語の歌詞を覚えられるのか、

毎週家から1時間以上かかる練習場所までどうやって通うのか、

新しい人との会話についていけるのか、

ハードルはたくさんありましたし、心配でした。

そんなこともまぁ、超絶ポジティブ前のめりオットは何やかやで乗り超えて、

晴れて一年後、周りの皆さんに助けられて舞台に立ちました。

ツマはオットが舞台から転げ落ちないかばかり気になって気になって、

最後のカウントダウンくらいしか楽しめませんでしたがね。

本人大満足でした。

相変わらず友達は1人もできませんでしたが、

それから3年続けて舞台に立ちました。

残念ながらコロナで第九の開催は中止、3年程練習もなくなりました。

ようやく再開した時にはオットは眩暈で倒れ、

服薬していても完全には眩暈はなくならず舞台に立つのは諦めました。

 

無職にもなったし、何か人と関わりながら楽しめる趣味、また新しく探しております。

そうでないと千回は観たであろう「キングダム」の映画を毎日毎日朝から観続けるんで。

毎回新鮮に反応して楽しめているオットはそりゃ良いでしょうけれど、

ツマはもはや劇中の台詞覚えるどころか、どこでオットが泣いて、

どこで「今のすごかったね」とか「テンちゃんは実際はお爺さんなんだよ」とか 

「いやぁ大沢たかおは、ハマり役だね」とか、オットのセリフ?まで覚えてますからね。

コレ、地味に大分ストレスです。

 

では、また。

 

 

 


オットが起きた日

2024-08-15 00:00:00 | 高次脳機能障害

こんにちは、ツマです。

お盆ですね。

お盆といえば、オットが目覚めたのがこの時期です。

事故から3ヶ月くらい経ってました。

リハビリ病院に移って、言語聴覚士さんの訓練を受けていました。

記憶はすぐ消えてしまうため、

お見舞いに来ていてさっきまで話していたのにトイレに行って戻ってきたら、

「わぁ!やっとお見舞いに来てくれた!」

といって号泣する、という事をツマがトイレから戻るたびにしていました。

薄情者扱いに毎回イラつくツマ。心が狭い。

感情失禁だということでした。

ちょっとした事で大号泣

→すぐケロリと何事もなかったようになる不思議なやつ。

 

あの頃、毎朝目が覚めたら病院のベッドの上で、

何が起きたのかわからなくて不安だったそうです。

なので、ツマはアルバムとノートをテーブルに置いていました。

子供達とわんこの写真、メッセージを貼ったアルバム。

テーブルにツマの似顔絵と、

「おはよう!起きたらノートを読んでね」と張り紙をしてました。

ノートには事故に遭って入院中だということ、

昨日話した事、出来事など。

読んだオットのコメントも書き込まれていました。

ただし、字が書けなくなっていたオットの文字はほぼ判読不能。

 

こんな風にやり取りできてるのに、

なんでこの時期に「目覚めた」って言うのかというと…

ドクターが、何だかおかしい。と言うのです。

もう少し良くなりそうなのになんかモヤモヤすると。

頭の中に血の溜まりがあるために圧迫してるようにも見えるし、

脳が萎縮してしまっている隙間に水が溜まってだけとも言えると。

それである時、やっぱり血が溜まっているのだろうから、

抜いたら縮んじゃった脳も少しゆるまって広がるかもということで、

救命していただいた大学病院に数日戻ることになりました。

車椅子ごと乗る介護タクシーて、高いんですね。

そりゃそうだ、ですが痛い出費でした。

外来扱いなので3時間待ちでした。

やっと順番が回って、レントゲンへ。

また待って、ドクターと2回目ご対面。

で、コレ水かもしれないしなー吸収されるかもだなぁと悩み始め、

他の先生と話したり何たりで時間は過ぎていき、

オットは疲れきって頭が膝につくくらい下がってる状態に。

今日抜かなくていいんじゃないんですかね、

と言い、オットにどうしますか?抜かなくていいですか?と聞きました。

疲れ果てたオットは、頭を下げたままでうなづきました。

帰りたい一心、ベッドに横になりたい一心で。

 

いやいやいやいや!ここまできてまた帰って、

様子見て?やっぱり必要なら後日来て抜きましょう?

ダメに決まってるわ!と心の中で叫ぶツマ。

本音の本音は、介護タクシー往復いちまんろくせんえんがもう一回、

半日がかりの診察がもう一回、いや無理無理、ツマが無理。

 

リハビリ病院の先生が抜いた方が良いと言ったと食い下がり、

直接先生と話してもらい、

当日オペとなりました。

 

そして、翌日、ツマの顔を見たオットが開口一番、

「目が覚めた!」

 

何が起こったのかは覚えていないけど、

世界がリアルに感じられらようになったそうです。

記憶がどんどん遠くにモヤモヤになってしまうのは変わらないけど、

そんな事になったんだとハッキリわかるようになったそうです。

何話してるのかすぐに記憶がバラバラのピースになってしまったとしても、

目の前にツマがいることはわかるようになったのでした。

 

「夢の中にいる感じだった」

 

だ、そうです。

オペをした先生は、終わった直後の説明時、

「いやぁ抜いてよかったですよ!すごい勢いで血が飛び出してきました。

コレ大分脳を圧迫していましたね。うん、抜いて正解でしたよ。」

と、大変満足なご様子でした。

 

ツマももちろん満足でございました。

帰り8,000円で済む。

 

では、また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ゲンキンな行動

2024-08-06 20:00:00 | 高次脳機能障害

こんにちは、ツマです。

今日は、ちょっとお金のハナシなんかをしてみます。

オットが事故に遭った時、ツマはパート主婦 (+フリーで少し)。

貯金苦手で住宅ローンあり。

子供達は中学生でこれからお金がかかります。

今このままオットが旅立ってしまうと。。。

手元に現金もない上、そもそも自分の通帳はどこよ?

という状態で、コレはまずいのでは?と。

オット名義の口座からお金も下ろせなくなったりしたら今の生活もままならないかもと、

急ぎ病院のATMで限度額いっぱい、なけなしのお金をおろしました。

生死の境を彷徨うオットの付き添い(手術中の家族待合室でひらすら待機)中に、

なんかそこだけ現実的な行動を取ったツマでした。

 

あとから生命保険から当座必要なお金は先払いしてもらえる事を知りました。

その他、家計急変した家庭には高校の学費の減免など色々助けてもらえる制度があることも。

知らないと慌てるばかりですね。

 

まあお金についての不安はここからが本番でしたが。

では、また。

 

 

 

 

 

 


入院中のハナシ①

2024-08-02 18:00:00 | 高次脳機能障害

こんにちは、ツマです。

今日は、オットが転院する時の話をちょろっと。

 

急性期が過ぎてICUからHCUに移ったのち、リハビリ病院に転院する事になりました。

熱が下がればすぐにでも、と。意外と早いもんだなぁ。

結構早く回復するかもと期待しました。

最初に提案されたのは認知症の方がメインの高齢者が多い病院でした。

骨折が治って歩けるようになったとしても、

徘徊するとか認知症みたいな症状が残るので、

そういう施設でリハビリしましょうと。

 

え?まって、まって、何?認知症?徘徊?

その時は、高次脳機能障害という言葉も聞いたが事なく、頭が真っ白になりました。

 

オットはまだ40代なのにご飯食べられるようになるのを目指すとか?

(めちゃめちゃ大事ですどね)

そんなところでのんびりリハビリしてたら、ほんとに老人になっちゃうじゃん!

職場復帰して、マラソンとか登山とかまた好きな事できるようにならなきゃ!

歩くの早くて元気で仕事大好きなあの元の姿に戻らなきゃ!

と、社会復帰を目指すリハビリ病院をせっせと探し、

ドクターに転院先はここへとお願いし、結果、希望の病院に転院できました。

ただ、ツマがお願いしたからそこに決まったのではなく、元々候補にあったそうです。

最初に話したドクターは、私達の自宅近くだからと何気に言っただけだったとか。

アワアワしている人間てのは、何でも過剰に反応しちゃうんですよ。

やめてほしいわぁ、もう、何気にとか。

 

ということで無事転院し、また素晴らしい先生方に出会い、

オットは目が覚めることができ、どんどん元気になっていきました。

そしてそこでも、やっぱり、きっぱり、

「オットさんは仕事復帰できません。元には戻れません。」と宣言されました。

それでもツマは理解できませんでした。

その頃には高次脳機能障害について調べていたし、

本も読んでいたのですが、

どこか他人事というか認めきれなかった感じです。

 

それが現実になったのは、退院してからです。

いやいや、先生の仰るとおりでございました。

 

オットが目が覚めた話もまたいつか。

では、また。

 

 

 

 

 

 

 

 


ざっとオットのことを

2024-08-01 08:00:00 | 高次脳機能障害

こんにちは、ツマです。

さて、今日はオットがどうなって今どうかしているのかを、ざっくりとお話しします。

10年前の5月、仕事から帰って息子を塾に迎えに行ってきた後、

日課のジョギングに出かけました。

21時過ぎていたので軽く10分で戻ってくると言って。

絶対、体内に電波時計仕込んでるやろ?ってくらい時間に正確なオットが、

30分経っても戻ってきませんでした。

軽く走って帰る途中、横断歩道の上で70キロ近くで走ってきた4tトラックにはねられました。

27メートル飛んでいきました。

骨盤3ヶ所、肋骨も頭もあちこち折れて、お腹を開けたら噴水みたいに出血していたと聞きました。

ここまででも書いていて気分悪くなりますね。

今でもあの時の事が甦ってきます。

というわけで?生死の境を彷徨いましたが、

素晴らしい救急救命チームの皆様と驚異的なオットの生命力のおかげで、

今日も生きています。

当時勤めていた会社は辞めざるをえませんでしたが、その後2回障がい者枠で就職しました。

そして、最近、約4年障がい者枠で働いていた会社から追い出されました。

オットにも非があるかもしれないので、言い方は悪いかもしれませんが、

でもそんなお話ぶりでした。

高次脳機能障害について理解が難しくて、

周りの方はストレスを感じていたんでしょうね。

辞めないといけないのかもしれないけど!

少しも発言させてもらえなかったのは悔しいっ。

というのをいつまでも引きずっているのはツマの方で、

当の本人は、記憶障害がありますからケロっとしています。

元々の性格もありますが、さっさと前を向いて次へと行動しています。

逞しい。羨ましい。

 

と、こんな感じです。

あと、最初の再就職の時失踪した話はまた別の機会に。

では、また。