先日、ミスターマリックさんのマジック番組を見ました。
今回は、ミスターマリックさんがゴールデンタイムのスペシャル番組に復活ということで、最近流行りの不思議さだけを追求した内容にならないか心配していましたが、私たちマジシャンにとっても勉強になる素晴らしい内容でした。
一昔前、マリックさんのマジックは少ない言葉と簡単な説明だけで見せれる単純なマジックがテーブルマジックを知らない一般人や、マジック愛好家に受け大ブレイクしテーブルマジックブームになりました。ミスターマリックさんがテレビで使ったマジックのタネは飛ぶように売れていましたし、私自身もテレビでやってたやつは一通り揃えていました。
テレビ番組でマジックがあった明くる日は、必ずあれはどうなっているの?と必ず聞かれます。さすがにマジックの種明かしはしませんが、関連性のある旬のタイムリーなマジックを見せるとかなり喜んでいただけますので、マジック番組をチェックしている業界人は多いです。
今回は基本的な技法を多用していましたので、ほとんどの種の見当はつきました。しかしポイントをわかっている私たちにも見えないようにサラリとスイッチ【すり替え】を行っているのが素晴らしいです。間違いなくスイッチの場面ほどカメラは近づいていく。 客目線のカメラに直球勝負。おそらく実物より大きな映像を見ている大半の視聴者にはかなりインパクトがあったことでしょう。
マリックさんのマジックが業界でも受けるのはサクラを使わないで出来るマジックばかり使っているからです。今回も、タネとしてのサクラは無しと確信しました。ただ、生番組でリハーサルもやっているのだから二回以上見る事になる出演者の中には見なかったことにしときます的な部分はあるかも知れません。多分わからない人がほとんどだとは思います。
☆ちょっとだけヒント
※カギ曲げ
サクラに柔らかい物を選ばせて曲げたら簡単ですが、曲がる前も曲がったあとも固い本物ですよ。高田さんはサクラではありません。
なぜ、真っ直ぐを強調するためにもう一本のカギを取り出してきて重ねるのかがポイントです。
※目玉のボートレースの予言
予言は先の事【結果】が分かっていれば簡単です。しかしマリックさんは八百長に加わりません。ガチンコ相撲も予言します(笑)
古くからある予言のマジックです。
予言のメモをあらかじめボックスに入れるタイプや常に見える場所に置いておくタイプがありますが今回は、カメラに常に映ってましたので、古いマジシャンはデビッドカッパーフィールドがテレビショーでやっていたルームナンバーという観客のホテルのカギの番号を当てるマジックを思い出したに違いないでしょう。手際よい助手が必要なのとレース後に予言を手に取るのが演者に限られます。
予言マジックは、結果の組み合わせが少ない場合はボックスや封筒などを使い客自身の手で取り出し開かせることも可能です。今回はボート数×ボート数×ボート数 って確立でそんなにポケットないやん~ ってことで後者の作戦です【笑】
これ以上書くとヤバいですが、これくらいならマジックに興味を持って頂けると思いますしマリックさんの素晴らしさも再実感出来ることと思いますので業界の方々お許しを…
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